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現代ダンジョン・オーバーキル!  作者: フェフオウフコポォ


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第30話 7級ダンジョンに行こう


難関ダンジョンに挑み、封印クエストの鍵が解放されるかを検討することになった。

そんな俺が、まず初めにすることは、もう決まっている!


「セフィリア! カグヤ! 相談に乗って!」


これしかない!


一人で考えるのも良い。

だけれど信頼できる相談相手がいるなら5倍良い。


色々な選択肢ができてしまっているからこそ、一方的な考えに固まらない思考は大事だと思う。


幸いなことに、この洞窟ダンジョンでもスマホは使えるので情報を収集が可能。

現状D9免許しかもっていない俺が、試すのに良さそうなダンジョンは、どこだ?


「D9免許しかない俺だから、挑めるのは7級ダンジョンまでなんだよね。」

「そうなんですか……」

「あ。カグヤに、マスターの状況を共有しますね。」

「ありがとうございます。」


カグヤが『そうなんですか……』と言いつつ、じっとセリフィアを見て圧をかけた感はあった。

どうにもセリフィアは俺の情報を独り占めしたがる傾向があるのかもしれない。


いやあ、こまったちゃんだなぁ。

正直嬉しい。


カグヤも俺に好意を持ってないと別に知りたがらないだろうし、セリフィアも独占したいと思わないだろう。


ちょっとしたやりとりでも美少女たちに好かれているのだと実感できて、心がぽかぽかする。


改めて思う。

やっぱりダンジョンの外に連れていきたい。

彼女たちをダンジョンから連れ出す方法を探さなければ!


「は~……ご主人様の住んでらっしゃる所は、随分と面白いんですね……しっかりとしたシステムもあるようで……」


そんなことを思っている内に、セリフィアはカグヤの脳内に直接情報を送り、カグヤの把握も終わったようだ。


「そうだね……『お前らは死んでもかまわねーけど税金だけは取り逃さねーぞ?』って狂気を感じるくらいに、しっかりしてるよ……スマン。ちょっとズレたね。

D6免許は近い内に取ることを目指しつつも、まずは7級ダンジョンだ!」


公的機関が出している探索者アプリ『ダンポー』を起動する。

正式名称ダンジョンポータルは


・所持免許の記録、表示

・ダンジョンへの進入申請

・ダンジョンの出入記録

・GPSを使用したダンジョン位置情報

・その他のダンジョン関連情報


これらの機能を有していて、結構使える。


特に便利なのはダンジョンへの進入申請が気軽にできる事。

政府にしても、行方不明者が出てもダンジョン関係かすぐに分かるという便利アプリだ。


7級で近所のダンジョンをリストアップしてみる。


「超常資源採取特別区第7級関東67号と68号、ここは地形が危険な感じか。」

「地形的な危険ですか……私たちを基準にすると問題ないことが多いので、マスターも大丈夫な可能性がありますから、いずれ検証したいですね。」


「ご主人様、『地形が危険』とは具体的にはどういう危険なのですか?」

「67号は……滑落系。山道って感じだな……68号も霧で滑落って感じ。」


セリフィアが顎に手を当てて考え、一言漏らす。


「7級は、だいぶ殺意が上がっている感じがしますね。」

「そうだね……まぁ、注意喚起のキツイ所から見たせいってのもあるけど、7級は『まだ気を付けていれば大丈夫』って感じのダンジョンが多いらしい。」


ダンポーを操作しながら返答する。

情報収集が楽なのは、本当に助かる。


「地形的な危険が無さそうなのは、関東47号とかがあるな。

ここはモンスターの待ち伏せが危ないみたい……通称は『潜伏ダンジョン』か」


『超常資源採取特別区第7級関東47号』で検索をかけると、すぐに通称がヒットする。


「ふふふ……ここは私のスキャンがお役に立てますね!」

「セリフィアは、いつも頼りになるなぁ。」

「わたくしだって盾になりますわ!」

「いや、カグヤを盾にはしたくないなぁ……でも気持ちはありがとう。」


検索結果によれば、専門で通うくらい慣れていないと不意打ちの危険性があり、人気は少なめ。

潜伏ダンジョンガイドを専門職にしている人もいるようだ。


川下りなんかのレジャーの仕事もあるし、こういった仕事があっても不思議じゃない……けど、需要あるんだろうか? やってけてるなら、あるんだろうなぁ……


「……うん。俺たちの目的は『封印クエストを試す』だし、人気の少ない潜伏ダンジョンは都合が良いな。」

「私も賛成です!」


「わたくしも……お役に立つので呼んでほしいです……」

「カグヤさん。適材適所というものがあります。優しいマスターに、そういった『呼ばないと可哀想かも』という同情的なことを思わせるのは、少し控えた方が良いのでは?」


自信がある事を伺わせる得意気なセリフィア。

これはいけませんね。俺のことで張り合うのは嬉しいけど、これ以上は角が立ってしまいかねない。


「2人ともありがとうね。カグヤの回復は、俺にとって、すっごくありがたい!

……一日の終わりには回復してもらえたら幸せだろうなぁ、って思ってたから、申し訳なくて言えてなかったんだけど、ダンジョンから出る前とかに呼んでも迷惑じゃないかな?」


「ご主人様! もちろんです! 些細なことであろうと、いつでもお呼びくださいませ!」

「ありがとう! ……ちなみに別にケガしたわけじゃないんだけど、今日も回復してもらっても大丈夫? アレほんとうに癒されるんだぁ……」


次に向かうダンジョンも決まった、

カグヤの癒しを受けて、家路につくことにした。


帰り道にマナマテリアルズに持ち込んだ魔石2個は6万円(税引き前)。

月光石のカケラは要調査となった。


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― 新着の感想 ―
いいなぁ…俺もナル○アとガ○ヲンに挟まれながらダンジョン攻略したい
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