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◆ 08
僕が立ち上がった時、彼女の表情はなかった。凍りついたような目つきだった。そして僕が銃を構えた時にもその表情は変わらなかった。そう、そうきたの、その目が語りかけていた。解った、貴方はそういう解決しか思いつかないのね、それはよく解っていた。僕は撃つ、一発。特に反応はなかった。二発、三発……赤いものが前にとんだ。彼女の体からスローモーションの弧をみせて、美しい血が宙を束の間彩る。「何故撃つの」ようやく彼女が口をきいた。「みちるを殺したから? 私が」僕はうなずく事もなく、更に撃つ。血しぶきは目の前の白いテーブルクロスを鮮やかに染めていく。いくら彼女を撃ったとしても、みちるが生き返るはずはない。そんなことは解っていた、僕だって。撃つ、うつ、ばん、ばん、ばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんばんゲシュタルト崩壊は僕の側だろうか、それとも




