表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
子リス転生 〜 前世で英雄の私は可愛いを極める〜  作者: メイリ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/123

第四十五話 なんか出ることになったよ!

「それで、例のお子様は歓迎会に出るようにしたのよね? 」


「はい、上級精霊の契約者で王子の婚約者に姫が会いたがっていると伝えたところ、歓迎会にて紹介すると返事がありました」


「そう。………噂によるとエイドリアン様がそのお子様を気に入っているとか聞いたわ。まあ、エイドリアン様が私に会えばすぐに私の『魅力』に気付くでしょうけどね。他にも私の『魅力』に惹かれてしまう方々が出てきてしまうかもしれないけど今回の目的はエイドリアン様だから、エイドリアン様に集中するわ」


 私の『魅力』に抗える人などいないわ。

 だから抵抗などせずに早く私のモノになってね、エイドリアン様。

 ちょっと珍しいお子様なんて敵じゃないわ。







 月日が経つのは早いものです。

 そう、いよいよ明日隣国の方々の歓迎会が開かれるのですよ。

 私は結果を家でゆっくり待っている予定………だったのですが、何故か隣国の方々が私の噂を聞きつけたようで………噂の上級精霊と契約し、殿下の婚約者となった者を見てみたいと言い出したと。

 はっきり言って出たかない!

 でも、お守り作った身としては結果も知りたいところ………直接見たかったわけじゃないけどね。

 しょうがないから出ますよ。

 ちなみに出ると決まったと同時に殿下からドレスが届いた。

 何故出ると決まったと同時に届くのか………殿下いつからドレス用意してたんですか?



 私が明日の準備をしているとモケゾウ達も『モケ〜準備、準備〜』と何やらやっている。

 よく見てみると、以前私があげたハンカチ(いろいろ付与済み)に一生懸命アイロンをかけていた。

 え? あんな小さなアイロンあるんだ! と感心してしまうと同時に、大事そうにハンカチの準備をしている姿に自然と笑みを浮かべてしまう。


 平たく言うと非常に可愛いのだ!


 モケゾウ、フラン、カッパ、マサムネの四人が何故か正座して一緒に仲良くアイロンかけているんだもん、可愛いに決まっている。

 うんうん、その様子だとそのハンカチをマントのように明日着けていくんだね、頑張れ!




 翌日、天気は晴れ。

 絶好の歓迎会日和である。

 最近なんだかんだでお城やら高位貴族と会う機会が増えていて、父と母には心労をかけてしまっている。

 以前プレゼントした精神を穏やかにするアイテムがあるからまだ倒れないけど、なかったらどんなことになっていたか………。

 そろそろ父と母にだけでも高位貴族の圧を跳ね返す魔道具でも作ろうかな。

 それが周りにバレるとマズイと思うから隠れてね。


 さて、面倒だけど出かける準備しますか。

 侍女に手伝ってもらい殿下からいただいたドレスを着てみる。

 さすが殿下、触り心地、着心地、最高です。

 そして以前いただいてずっと引き出しにしまい込んでいたペンダント、あまりの豪華さに怖くて出せなかったけど、今日是非着けてきて欲しいとお願いされてしまった。

 確かに非常に綺麗でうっとりしてしまうが、価値を考えると着けるのを躊躇ってしまう。

 でも、お願いされちゃったから着けないと………ペンダントに勝手に術式かけるのは躊躇われるけど何かあって無くしたら大変だ。

 えーっと、これをああして………それからここをこうして………私は自分の心の安定の為にペンダントにいろいろ機能を勝手に付けてしまった。

 返してって言われたら消せば良いよね?


『モケ〜、派手に術式入れてるモケね〜。しかもちょっと面白くなってるモケ〜』


 モケゾウには私がどんな術式かけたかわかったらしい。


「何もなければ良いのよ」


『モケ〜、僕知ってるモケよ、そう言うのを盛大にフラグをたてるって言うモケ〜』


 モケゾウさん、どこからそんな言葉を覚えてくるのかしら。



 私の準備が終わった後はモケゾウ達の準備だ。

 と言っても、私の前に順番に並んでハンカチをマントみたいに結ぶだけなんだけどね。


「はい、出来たわ。みんなとっても似合っているわよ。今日は何もないのが一番だけど何かあったらお手伝いよろしくね!」


 私の言葉にモケゾウがみんなに何か言っている。


『主が完全にフラグを立てたから今日は何かが起きるモケ。各自油断しないようにするモケよ』


『了解であります! 』

『カパ! 』

『引き受けた! 』


 みんな私を何だと思っているんだ?

 なんか納得できないけどもう出かける時間だし………帰って来てからちょっとお話しようか?

 私から不穏な空気を感じたのかみんな明らかに私から目を逸らした。

 あれ? 私って主じゃないんだっけ?

 契約した精霊から弄られるとは………まあ、可愛いからいいか。





「ねえ、リースいつからフローラちゃんのドレス用意してたの? 」


 母上が俺に聞いてきた。

 そんなの決まっている。


「常日頃からフローラ嬢のドレス一式は準備していますよ。いつ、何時必要になるかわからないじゃないですか? まさに今回のように」


「あなたね〜」


 母上が呆れたように俺を見てくる。

 何を言われても俺にとってはどうでも良い。

 フローラ嬢を着飾ることが出来て良かった、それに今回は以前プレゼントしたペンダントも着けてくれるようお願いしている。

 きっと天使は大天使に進化していることだろう。

 隣国の歓迎会はどうでもいいけど早くフローラ嬢に会いたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 正座してお行儀良くアイロンかけてるの可愛すぎるモケ~ 大切な宝物だし最強の勝負服だモケね!
[良い点] ちゃんとアイロンかけれて偉いモケ~ てっきり、のうき…… おや、誰か来たみたいモケ~ [一言] モケ~、僕も知ってるモケよ、次回か次次回お楽しみタイムだってことモケね!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ