クズ伯爵の独り言暴虐令嬢を妾にしようと思いました
俺はハウキプタス伯爵だ。少し太っている。昔、俺の事を豚と言った奴は生きたまま一寸刻みにしてやった。
俺の出身は平民だったが、少し学が立って、スカンディーナの王立学園に何とか入学出来たのだ。そして30過ぎで特務部隊の小隊長になれていた。平民出身で小隊長に慣れたのは、俺の力もあったが、王立学園の卒業生というのが大きかった。何しろ隊長クラスは殆どお貴族様なのだ。
まあ、上司のお貴族様からは平民出身の出来損ないみたいに見られていたし、王立学園にいた時は数少ない平民出身だったので、汚いとか、太っていたので汚い豚みたいとか言う目でお貴族様のご令嬢方からは見られていたが。それを我慢した甲斐があった。
更に俺が幸運だったのは、そんな時にブルーノ様が前国王に代わって立たれたのだ。
俺はためらう貴族の上司らを乗り越えて、いち早くブルーノ様に令属した。そして、反ブルーノ様派の貴族達の暗躍を察知して次々に拘束していったのだ。冤罪もクソもなかった。ブルーノ様の言われるままに、貴族たちを拘束し、拷問し、罪を自供させたのだ。有罪だろうが、無罪だろうが、関係なかった。ブルーノ様に敵対するものは次々に拘束したのだ。そして、罪がない時は捏造するか、貴族たちに拷問の上で自供させたのだ。
太っている俺を太った豚と馬鹿にしていた貴族の同級生をしょっぴいた時はワクワクした。 散々ムチ打ちした時の快感と言ったら無かった。「無実だ」と言い張る、男の前で、妻を拷問すると脅せば有る事無い事話してくれた。妻諸共に処刑台の露と消えてもらったが。
また、国王派の若手の有望株をしょっぴいた時に、その妻を見た時の嬉しさと言ったら無かった。その女は俺を見て、他の令嬢に「あーーーら。制服を着ている豚がいるわ」と言って馬鹿にしてくれた、クラスメートだったのだ。
「これはこれは奥さん。学園にいた時に、私のことを色々言ってくれましたね」
「そんな事知らないわ」
女は俺を見て強がっていた。
「確か、制服を着た豚とおっしゃったような気がしましたがね」
俺はそういうと女の顎を掴んだ。
「何触ってくれているのよ、汚らわしい」
そう叫んだ、女を俺は思いっきり殴っていた。
「何するのよ」
そう言う女を更に2、3回殴る。
倒れ込んだ、女のあごを掴んでこちらに向けた。女は血まみれになっていた。
「おい、何か言ったか」
「いや、許して」
俺の前で泣き叫んで、許しを請う女を玩具にして最後は娼館に叩き売ってやった。
そうだ。女なんてものは2、3回殴れば言うことを聞くようになるのだ。
子供のいる貴族の母親はもっと単純だった。
子供を殺すといえば簡単に従順になった。
簡単に股を開くのだ。
面白いように。
今の妻も国王派の伯爵の妻だった女を奪ったのだった。
最初は抵抗していた妻もいつの間にか、俺には従順になっていた。
そして、特務部隊でブルーノ様のお役に立った俺はハウキプダス伯爵としての今の地位を獲得したのだ。
そんな俺のもとにヴァルドネル伯爵謀反の知らせが舞い込んできたのだ。伯爵は前国王の娘アンネローゼを担いで立ち上ったのだ。無敵のブルーノ様に逆らうなんてなんて馬鹿なやつなんだ。ブルーノ様は魔術師としても恐らくその力は世界一だ。
前国王の娘なんて一瞬で消されてしまうだろうと俺は予想した。しかし、娘はなんとかブルーノ様の攻撃を生き残ったのだ。俺には信じられなかった。
もっとも、伯爵自体は殺されたみたいだったが。馬鹿な伯爵だ。ブルーノ様に逆らうなんて。
前国王の娘の作ったアンネローゼ王国などすぐにでも消え去るだろう。
そう思ったが、ブルーノ様はエスカールの侵攻で慌ててエスカールの方の対処に回られたのだ。娘は命拾いをしたのだ。
俺は捨て置いてもそんな小国、勝手に自滅すると思っていたのだが、近隣2伯爵領を併合し、ロヴァミエ伯爵領にまで進出しようとしていると聞いて、このままではまずいと思い立った。
なんとしてもブルーノ様のお役に立たねば。
なんでも、反乱軍には、クリスティーンとか言う、跳ねっ返り娘がいるそうだ。
女が軍を率いている軍など、大した軍でもあるまい。所詮、ハリボテの軍隊だ。俺が近隣の伯爵家を糾合して当たれば降伏するしかなくなるだろう。
どのみち隣国オースティンの犬か何かだ。2、3回殴れば言うことを聞くだろう。
オースティンの女を妾にするのも一興だ。
俺は女がどんなふうに泣き叫ぶか舌なめずりをしながら、近隣諸侯に激を飛ばしたのだった。
さてさて、伯爵の思うようにことが進むのか?
続きは明朝です。
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話はこれから佳境に突入していきます。




