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魔剣師の魔剣による魔剣のためのハーレムライフ  作者: 伏(龍)
第7章

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敏感


 ん……なんだ? おでこが冷たい。


「ご主人様、大丈夫ですか?」

「……システィナ?」

「はい」


 声をかけられて、ようやく意識がはっきりしてきた。どうやら蛍との戦いのあと、気を失った俺は部屋まで運ばれて寝かされていたらしい。おでこが冷たいのは濡れたタオルが載せられたからか。


「いまはどのくらいの時間?」

「まだ夕方です」


 もう(・・)夕方か、半日近く気を失っていたことになる。


「みんなは?」

「桜さん以外は屋敷にいます。メリスティアと霞、陽は食事の支度中で、グリィンさんたちも庭で寛いでいます。蛍さんたちは先にお風呂に」

「葵と雪も?」

「はい」


 珍しいな、蛍は温泉で酒を飲むのが好きだからしょっちゅう風呂に入るけど、葵は基本的に俺と一緒に入るし雪だってデレてからはいつも一緒だったんだけど。


「どうやら、ご主人さまが倒れられたあとに揉めたらしくて……」

「あぁ……そういうことか」

「はい、葵さんが蛍さんに向かってやりすぎだと抗議したのがきっかけみたいなんですが、いつの間にか三つ巴の決戦みたいになってしまったらしく……私たちが帰ってきたときには三人とも泥だらけでした。お庭の惨状もひどいものでした」

「ははは……そりゃあの三人が誰も止める人がいない状態で好き放題戦ったらそうなるよね。葵もあれは俺が望んでやったことなんだから、別によかったのに」


 あとで庭の惨状を見てみないとわからないが、かなり激しくやったんだろう。その中で葵が土系の魔術をがんがんぶっ放したせいで全員が土まみれになった……と。


「随分と無茶をなされましたね、ご主人様」

「……うん、そうだね。怒ってる?」


 ちょっと厳しい目で俺を見ているシスティナ。なかなか貴重な体験だ。


「戦いを挑んだこと自体は怒っていません。でも、私やメリスティアが近くにいないのに戦ったことは……ちょっと怒ってます」

「……ごめん。システィナたちがいると甘えがでそうだったから。自分を追い込むのにわざとふたりがいないときを見計らったんだ」

「そうだと思いました。でも、骨折の治療が遅れたおかげでご主人様は熱を出していました。すぐに【回復術】を使っていれば熱を出さなくても済んだはずです」


 そっか、骨折すると熱が出るからな……額の濡れタオルもそのせいか。


「そうだね……心配かけてごめん」

「はい」


 素直に謝る俺を強く叱りつけるつもりはないらしく、システィナの顔に笑顔が戻る。


「あ、そうだ。蛍との戦いでなにかを掴んだような気がしたんだった。ちょっと確認してみようかな『顕出』」



『富士宮 総司狼 業:-9 年齢:17 職:魔剣師 技能:言語/読解/簡易鑑定/武具鑑定/

手入れ/夜目/友誼/敏感+/添加錬成/精気錬成/魔剣召喚(2) 特殊技能:魔精変換』


 あれ? 絶対に【気配察知】を覚えたと思ったのに……増えたのは【敏感】? しかも一気に【+】とか凄いけど……これって戦いで覚えたというより毎晩のエロい錬成で覚えたスキルなんじゃないか。俺のあれがそんなに敏感になっちゃったら……いや、それはそれであり?


「凄いですね、【敏感】はとても珍しいスキルです。体のありとあらゆる感覚が鋭くなるそうです。しかもそれが一気に【+】だなんて、ご主人様がどれだけの無茶をしたのかよくわかります」


 おっと、システィナがまた頬を膨らませている。俺の無茶を思い出してしまったらしい。それにしても【気配察知】じゃなかったかぁ……残念。


「絶対【気配察知】を覚えたと思ったんだけどなぁ」

「でも、近距離に限ったら【敏感】のほうが使いやすいと思いますよ。五感だけでなく直観のようなものまで鋭敏になるみたいですし、うまく使えば感覚ごとにオンオフもできるはずです」

「そうなんだ……そういえば今はいつもと変わらないな」


 周囲を見回したり、耳を澄ませても特に変化はない。あの蛍との戦闘中に感じたような万能感はない。


「たぶんですけど、怪我の痛みや発熱の倦怠感などから体を守るために自動的にオフになっているんだと思います」

「そうか、全部ってことは痛覚とかまで作用しちゃうのか……これは早めに選択的なオンオフができないと怖いな」

「はい、一応腕の骨折と脇腹の打撲は治療しておきました。熱もようやく下がってきたので今なら大丈夫だと思いますけど、念のため今日の練習は控えてくださいね。……んっ」


 いまにも練習を始めそうな俺を見てシスティナが釘を刺してくる。そんなシスティナに折れていたはずの右手を伸ばして双子山をもみもみしてみる。うん、痛みはないし、いつも通りに動くし、感触も最高だ。さすがシスティナ、【回復術】も双子山も最高だ。


「ありがとうシスティナ、ちゃんと腕が動かせるよ」

「あんっ、もう! ご主人様! 確認するのにわざわざそんな方法はやめてください」

「え? いやだった?」

「……いや、じゃ、ありません……けど……意地悪です、ご主人様」


 顔を赤くしながらも揉んでいる手を制止することもなく、俺の手を受け入れてくれるシスティナ。照れて拗ねた顔も可愛い。もう、このまま……


「あ、ちょっとそれは夜まで待ってください」

「え~!」

「ふふ……そんな顔しないでください。今晩、メリスティアとふたりでお邪魔いたしますので」


 おお! マジですか! とうとうメリスティアさんの【房中術】発動ですか。しかも侍祭丼とかご褒美以外のなにものでもないじゃないですか! つまりそれまで温存しておけということなんですね。幸か不幸か気絶していたから睡眠は十分、長い夜になりそうだ。



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