宴の裏で蠢く影
玉座の間での祝宴が終わり、人々が帰路につきはじめた頃。
王宮の片隅、華やかな余韻とは無縁の一室に数人の貴族が集まっていた。
厚い帳が下ろされ、蝋燭の炎が彼らの顔を陰影に照らす。
「……まったく、陛下は何をお考えなのだ」
声を低く荒げたのは、腹の出た中年の伯爵――マルケス。
その目は酒で赤らみ、だが吐き出す言葉には棘があった。
「子爵? 孤児上がりの小僧にか? しかも領地まで授けるとは……」
「しかもあの領地だ。街道整備の要衝になる。
それを新参者に握らせるなど、正気の沙汰ではない」
鼻声で言ったのは、痩身の男爵――コルナ。
彼は細い指で杯を弄びながら、いやらしい笑みを浮かべた。
「アントの素材だの技術だの、どこまで本当かもわからん。
それを持ち込んだだけで、王の寵愛を受けるとは……実に癪だな」
「陛下はあの小僧を特別扱いしすぎだ」
第三の声が加わる。
銀髪を後ろに束ねた壮年の貴族――レーン子爵。
彼は杯を机に置き、冷ややかに続けた。
「だが、あの少年をすぐに排斥するのは得策ではない。
陛下の目があるうちは逆らえぬ。ならば――」
「ならば?」
マルケスとコルナが揃って目を向ける。
レーン子爵は声を潜め、唇の端を吊り上げた。
「奴が領地を治めると決まったのなら……そこに罠を仕掛ければいい。
領地経営は簡単ではない。問題を抱えさせ、失敗させれば……王も庇いきれまい」
「なるほど」
マルケスが不気味に笑い、コルナも同調するように杯を掲げる。
「ハルトン村、か。あの辺りなら……いくらでも仕掛けようがある」
「交易路も、税も、人材も。どれかひとつ欠けても領地は揺らぐ」
「ふふ……その時こそ、我らの時代が戻る」
杯が重なり、蝋燭の火が不気味に揺れた。
王国の繁栄を祝う宴の影で、密かな陰謀が静かに芽吹いていた。
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