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転生したら孤児院育ち!? 鑑定と悪人限定チートでいきなり貴族に任命され、気付けば最強領主として国を揺るがしてました  作者: 甘い蜜蝋
犬と猫に振り回される領主兼冒険者

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浮遊する眼と群れの影

とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。

蒼晶の眠る洞 第21層


 洞窟の空気は冷たく、吐いた息が白く揺れる。

 天井の蒼晶が光を反射し、地面に複雑な影を落としていた。


 その影の中を、ミーナの試験作“映す眼”がふわりと浮かぶ。

 俺たちの頭上を旋回しながら、淡い光を放った。


「……映ってるんだよな、これ」

 俺は小さくつぶやき、刀《繋》の柄を確かめた。


 その瞬間、洞窟全体がざわりと震えたように感じた。

 ——いや、違う。震えていたのは、遠く離れた街の広場だ。



 カサ……カサカサ……。

 湿った岩の隙間から、擦れる音が近づく。

 羽音のような震えが混じり、空気がざわついた。


 アージェが前に出て低く唸り、ノクスが影に溶ける。


「来るぞ!」

 俺が叫ぶと同時に、壁の割れ目から黒い甲殻が這い出した。



 岩蟲ロックバグ

 硬い殻をギシギシと鳴らし、複眼をぎらつかせる。

 十、二十……影の奥から次々と湧き出し、壁も天井も覆っていった。


「うわ……! なんだあれ!」

 広場の映像を見上げた子どもが悲鳴をあげ、抱きつく母親の腕が震える。


「数が多すぎる……!」

 酒場帰りの冒険者たちでさえ、青ざめて息を呑んだ。



 ガンッ!

 突進してきた一体がアージェの銀の障壁に激突。

 火花が飛び散る瞬間を、映す眼が鮮明に切り取った。


「すげぇ……! 防いだぞ!」

「銀の壁だ! 噂通りだ!」


 観衆がざわめきから歓声に変わる。


「アリア、今だ!」

 俺の声と同時に、彼女が突き込む。

 右の剣で殻を裂き、左で弾き、反動を利用して切り返す。

 矢に切り替え、天井の敵を射抜く。


 ズバァンッ!

 甲殻を貫いた魔物が墜落し、画面いっぱいに火花と体液が散った。


 広場に轟音のような歓声が響く。

「おおおおっ!!」

「アリア様だ! 矢が当たったぞ!」



 ノクスが影から滑り出て、喉を一閃。

 鮮やかに仕留めた姿に、子どもたちが飛び跳ねる。

「見た!? 今の速さ!」

「黒い影だ! 猫だ!」


 アージェは群れを押し返し、銀の障壁が岩蟲を弾き飛ばす。

 巨体をも弾き返す様子に、観衆のどよめきは爆発した。

「狼だ! 領主様の狼が壁になってる!」

「かっこいい……!」



 だが敵は尽きない。群れは波のように押し寄せ、包囲を狭める。

 映す眼はそれを余さず映し出し、群衆の緊張を煽った。


(……この数、ただの群れじゃないな)


 画面の端に、ひときわ大きな甲殻が映った。

 他の個体より巨大で、殻は岩のように厚い。


「親玉か」

 俺は刀を握り直し、仲間に目配せした。

「一気に仕留めるぞ!」


 広場の群衆が息を呑む。

 子どもも老人も、誰もが声を失って見上げていた。



 蒼晶の光に照らされ、巨大な岩蟲が姿を現す。

 画面いっぱいに映し出された瞬間、広場は爆発的な歓声に包まれた。


「うおおおおっ!!」

「行けぇぇぇぇ!」

「領主様——頼むぞ!!」


 戦場と街がひとつに繋がる。

 俺は群れの王を見据え、刀を構えた。


(ここで勝つ。全員に、必ず見せる!)


評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!

初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。

AIをとーても使いながらの執筆となっております。

あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。

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