冒険者再登録とアリアとのペア冒険
ハルトンダンジョン都市――蒼晶の眠る洞を抱えるこの街は、今日も冒険者で溢れていた。
広場に建つ冒険者ギルド支部の掲示板には、びっしりと依頼が貼られている。
「やっぱり……人が増えたな」
俺はカードを握りしめながら呟いた。
領主、子爵、都市の主――肩書きはいくつも増えた。
だが、ここに立つ時だけは違う。
俺は“冒険者トリス”だ。
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「で、ランクはCから再開?」
隣でアリアが矢筒を直しながら笑う。
「そうだ。ゴブリンキング討伐の貢献が残ってるらしい」
「9歳でCランクって、今考えるとやっぱりおかしいわよね」
「言うな」
軽口を叩きながらも、胸は高鳴っていた。
ギルドのランク制度は――
E・D(新人) → C・B(実力者) → A(都市級) → S(国家級) → SS(伝説級) → SSS(神話級)
多くの冒険者はCに届かずに終わる。
(ダンジョン都市を有する領の領主である俺が“弱い”なんて、洒落にならない)
だからこそ、ここからもう一度歩き出す。
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「最初の依頼、どうする?」
アリアが掲示板を眺める。
「浅層の魔物討伐だ。蒼晶の眠る洞――1階から30階はCランク帯。Aランク冒険者が82層まで行って、いままでの最深到達階層らしい
最初は足慣らしと、仲間探しだな」
「仲間?」
「犬型と猫型の魔物が出てるらしい。テイムできれば心強い」
アリアは少し目を丸くしてから、楽しそうに笑った。
「ペットまで欲しいなんて」
「犬と猫ならいいだろ。守りと奇襲、バランスがいい」
「まあ、可愛いなら許す」
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蒼晶の眠る洞・浅層3階層。
青白く光る鉱石が壁を彩り、空気はひんやりしている。
「ここが……始まりの層か」
「なによ、懐かしい顔して」
「昔はここで必死だったんだ」
靴音が反響する中、アリアが小声で囁いた。
「敵の気配、右」
影から飛び出したのは《クリスタルスコーピオン》。
透明な殻に青光を宿し、鋭い尾を振りかざす。
「行くぞ!」
俺は刀を抜き、アリアは矢を番えた。
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戦いは短かった。
尾を受け流し、関節を斬り裂き、アリアの矢が頭部を貫く。
「やっぱり強いわね」
「……まだ浅層だ。気を抜くな」
その時だった。
洞窟奥、岩陰から微かな鳴き声が聞こえた。
覗き込むと――
銀毛の犬と、漆黒の猫が寄り添い、衰弱していた。
「……一緒にいる?」
「犬と猫が? 普通は敵同士よね」
だがその姿は、互いを支え合って必死に生き延びているように見えた。
(仲間じゃなくても……支えになるのか)
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【真鑑定】発動。
――――――
対象:《シルバー・ハウンド》
→ 状態:衰弱/毒・魔力欠乏。
テイム可。
対象:《シャドウ・リンクス》
→ 状態:衰弱/毒・魔力欠乏。
テイム可。
――――――
「……魔力不足か」
「助ける気?」アリアが目を細める。
「俺の魔力と血を少し分ける」
「危険よ!」
「このままじゃ死ぬ」
俺は膝をつき小刀で指を少し切り、手を重ねた。
魔力を“流し込む”
二匹の体が青光に包まれ、目を開いた。
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◆ 進化発動 ◆
【シルバー・ハウンド】 → 《アージェント・ガーディアン》
特性:忠誠/防御障壁/群れ統率。
【シャドウ・リンクス】 → 《ノクス・フェリス》
特性:奇襲/影渡り/隠密強化。
――――――
「進化……?」アリアが呟く。
「俺の魔力に引っ張られたんだろう」
「お前はアージェ、銀の守護」
「お前はノクス、闇の猫」
名を与えた瞬間、犬は鳴き、猫は喉を鳴らして額を擦り寄せてきた。
「……テイム完了、だな」
「ほんと、普通じゃないわよ」アリアが笑う。
「でも、あなたらしい」
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(ここからだ。冒険者トリスの再始動)
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初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




