ロックハルト森林街・グレインハルト穀倉街の発展
ロックハルト森林街
「……また、出たか」
森の外れで、村人が怯えた声を漏らす。
巨大な木の魔物。
根を引きずり、枝を振り回しながら村に迫っていた。
「材木が欲しいのに、これじゃ逆に森が人を喰う!」
村長が頭を抱える。
「任せろ」
カインが一歩前に出た。肩に担いでいるのは、鍛え直した戦斧。
「お前の槌は?」
俺が問うと、カインはにやりと笑った。
「今日は薪割りの日だ。なら斧の方が早い」
雄叫びと共に斧が振り下ろされる。
刃が幹にめり込み、火花のように魔力が散った。
「うおおおっ!」
二撃、三撃――斧が唸るたびにトレントの身体が裂かれ、ついに大木が崩れ落ちる。
「倒した……!」
村人が歓声を上げる。
「ただ斬るだけじゃねえ。薪にして使う」
カインは倒れたトレントを次々に斧で割り、整然と積み上げていく。
フレイアが手を叩いた。
「よし、炭にするわよ。木は燃やして終わりじゃない。火を閉じ込めれば、もっと価値になる」
大きな土窯を作り、火を弱め、風を調整して、
数日後。
フレイアに頼らない大量の「炭」が生まれた。
「軽くて長持ちする……これなら王都に売れる!」
商人たちが目を輝かせる。
「森は守り、木は使い、余りは炭に。……これでロックハルトは“森林街”だな」
俺は頷き、村人と手を打ち合わせた。
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グレインハルト穀倉街編
一方その頃。
「豊作すぎて困るなんて、贅沢な話よね」
ミーナが腕を組み、山のような麦袋を前にため息をついた。
「保存庫が足りねぇ! このままじゃ腐っちまう!」
農夫たちが頭を抱える。
「待て。捨てるのは論外だ」
俺は《大統治》を展開する。
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【大統治】
対象:グレインハルト村
施策:穀倉群の建設/湿気制御/輸送網拡張
効果:余剰収穫を保存可能。余剰分を周辺領へ輸出可能。
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「……そうか、だからトリスは保存庫じゃなく“穀倉街”にすればいいって言ったんだ」
ミーナが目を見開く。
「巨大な倉庫を作り、乾燥と風の通りを組み込む。輸送路を確保して王都や周辺に売る」
「なるほど! 腐らせず、売れる!」
農夫たちの顔に光が戻る。
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ただし問題は輸送路を狙う盗賊団だった。
「馬車が襲われた!」
駆け込んできた若者の声に、アリアが即座に立ち上がる。
「任せて。盗賊退治は得意よ」
弓を背に、彼女は風のように駆けていく。
「トリス、どうする?」
フレイアが問う。
「……行く」
俺は《真鑑定》で得た情報を《情報網》で盗賊団の位置を伝達した。
「南の丘に待ち伏せ、十人規模。……アリア、三人を射抜け。残りは俺が叩く!」
夜の街道で弓が閃き、矢が盗賊の腕を貫く。
悲鳴が上がった瞬間、俺の刀《繋》が光を引き、敵の前衛を薙ぎ払った。
「ぎゃっ……!」
「ば、化け物だ!」
残りは冒険者たちと農夫の若者が取り押さえる。
「ふぅ……」
剣を収め、俺は空を仰いだ。
「これで収穫を守れる」
⸻
そして
ロックハルトは材木と炭で繁栄し、
グレインハルトは穀倉群と交易で潤った。
村人は胸を張り、誇らしげに言った。
「ここはもう村じゃない、“街”だ!」
俺は仲間を見回し、静かに頷いた。
「次に繋げよう。四つの街が揃えば、
領地は、もっと強くなる」
評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!
初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




