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水源の過去エッセイまとめ  作者: 水源
2016年・2017年10月まで

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現実的にいえば何かに守られてる大抵の日本人は異世界で現地商人などとまともに交渉をするのは無理だと思うけど、そこはファンタジーだからしょうがないよね。

 さて、コミュ障のニートやいじめられっ子の学生などが転移した途端に唐突に有用なコミュニケーションを取れるようになるのはおかしいというエッセイを見かけますが個人的にはそれに同意しかありません。


 また転生をしたとしても前世の記憶が残ってる限りは同じように成長して人生をドロップアウトする可能性が高いでしょう。


 もっとも無職転生の主人公のようにちゃんと前世を悔いて努力して成功者になるというのはむしろ素晴らしいことだとは思いますけど。


 しかし、転移車の場合は成長の機会を与えられず唐突に異世界に放り込まれますから、それまで社会的な失敗を繰り返して成功することよりも失敗しないことを優先し、なにやっても無駄という思考が染み付いてしまうとなかなかそれは抜けないものです。


 また、コミニケーション能力や交渉能力は洞察力や直感力、想像能力などの共感感覚に負う所が大きいからそう簡単に成長もしません。


 そのあたりは私もコミュ障の口下手なのでよくわかります。


 さて、社会的な良いコミュニケーション能力というのは『どれだけ相手に対して気が利かせられるか』だそうで具体的には相手から投げかけられた抽象的な言葉から「相手の会話の意図は何か」「どうすれば相手の意図に応えられるか」「どうすれば相手に理解しやすい言葉になるか」を瞬時に判断して返答する能力ですし、逆に相手に対して口撃をする場合は『どれだけ相手に対して反論を許さないようにするか』ですが、そういったこと把握して反応できる能力を神様が気を利かせて与えてくれればいいですが、人間は自分より利口なキャラクターや交渉能力の高いキャラクターはかけないものですし難しいでしょうね。


 そしてちゃんと気を利かせられる人間であればそもそもニートやいじめられっ子は多分やってないでしょう。


 ではその他の日本人なら大丈夫なのか?


 おそらく答えはノーです。


 たとえば日本の世襲政治家は血縁により人気などが底上げされているわけで、それがなくなればどうなるか考えるのは簡単です。


「俺は有名な政治家の誰々の孫」


 などと言っても異世界では全く意味がありません。


 あくまでも偉い政治家先生の子供とか孫だからちやほやされていたという現実を思い知るでしょう。


 前例主義と看板主義のエリート国家官僚もおそらく同じですね。


「俺は文部科学省の役人だ」


 はいこれも異世界の人間には全く関係ないことですね。


 教育組織チートに役に立ちそうかというとおそらくたたないでしょう、官僚は前例主義なので。


 そして企業の会社員も大半はそうなると思います。


「俺は東大を出て一部上場の会社員に」


 一流大学卒業の一流企業所属というと名刺で判断されますから交渉をきちんとしている人間なんてほとんどいませんからね。


 そしてだいたい会社員というものは自分の仕事に関する知識や技術しか知りませんからなかなか潰しも聞きません。


 国や官庁や会社の名前で仕事をしていた人はきっと痛い目にあうでしょう、日本という権力と学歴職歴至上主義の風習に守られていた人はそれを失って初めて日本は良かったなと思うのでしょう。


 まあ、こういう人が転移したり転生したりすることは殆ど無いですけどね。


 なので転生やら転移してまともに生きていけるのは個人の能力で海外を歩き回ってる人、たとえばバックパッカーなどではないかなと思います。


 そういう人たちであれば環境が違ってもタフに生きていけるでしょうし、生水に対しても対処の方法もわかるでしょう、日本人と見ればぼったくろうとする現地の市場などでの買い物での対応などもわかっているでしょうからね。


 そして案外、家族や組織に守られているわけではない浮浪者のおっちゃんとかも異世界に適応できるのかもしれませんね、彼等は案外仲間内での情報のやり取りなどは行っているようですし。


 もっとも元から優秀な人が異世界に行って大活躍してもそのキャラクターたちに共感ができないでしょう。


 海空りく先生の”超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!"などは実際ありえない高スペックな高校生の集団が異世界転移して、その能力で現地の悪い連中を叩きのめしていくお話ですがあんまりにも浮世離れした能力過ぎて主人公に共感できる話ではない気はします。


 逆に最近のなろうのハイファンタジーの風来山先生の”おっさん冒険者ケインの善行”のような特別な能力がないとされてる善意の塊のようなおじさんが頑張りつずけて報われる話とか、@るい40@ 先生の”強くなるのに必要なもの?チートではありません。最強の師匠達です。”みたいにちゃんと小さいときから心身の強さが大事だとたたき込まれて主人公が最強っぽい力と常識を持っているいる話とか、元ROM専先生の”文明人為るは”のようにちゃんと成長の下地を考えているまでの作品は大好きですよ。


 もっともこれは”オーバーロード?あんな武道の有段者が幼稚園児みたいな明らかに弱い現地人を一方的に虐殺して周りにすごいすごいと持ち上げられて本人も偉そうにしてる話のどこが面白いんだ?”みたいに思う人も世の中にはいますから個人の捉え方次第でしょう。


 私は大好きですけどね、オーバーロード。

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