連続幼女誘拐殺人事件の際の偏向報道はおそらくアニメがテレビに手を離れたことに対しての嫌がらせ
さて、若い人は知らないと思いますが、1988年(昭和63年)から翌1989年(平成元年)にかけ、東京都北西部・埼玉県南西部で相次いで発生した、幼女を対象とした東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件で、逮捕・起訴され宮崎勤は死刑となったわけですが、このときはテレビ報道で「魔女狩り」レベルにまで発展したマスコミの「アニメファン叩き」はめちゃくちゃひどかったのです。
具体的にはこの頃にアニメが好きなどと言おうものなら「幼女を誘拐して殺す様な連中で危険」とみなす人が結構いたわけです。
で実際に宮崎勤の部屋に関しては放映するテレビ局によって、撮影された部屋の本の並び順が異なる事から、マスコミが部屋に手を加えていて、あからさまな偏向報道があったことも、今ではわかっているのですが、おそらくその原因はアニメ業界がOVAでテレビ業界から離れかけていたのが大きいのでしょう。
OVAは広告代理店やてテレビ局による中抜がないために、その販売代金だけで製作費の回収が可能であるため、1980年代には続々と多数のOVAが発売され始めました。
で、テレビ局や広告代理店は当然面白くないわけでその後、平成の初頭はアニメたたきがひどいことになっていたわけですが当然、テレビのアニメ番組の視聴率も思いっきり低下しました。
もちろんこれにはファミコンなどのコンシューマーゲームの登場とロールプレイングゲームなどの長時間プレイが必要なゲームの台頭によってテレビがゲーム用モニターになってしまったというのもあるし、1980年での日本の人口は1億1706万人で15歳未満のこどもの比率は23%を超えていたが、平成元年(1989年)には総人口は600万人以上増えたが、こどもの数は430万人以上減り、割合は18.8%に下がってしまったことなどもあるでしょう。
で、その火消しに使われたのが1995年のエヴァンゲリオンじゃないかという気がします。
実際1998年にテレビのアニメ番組は100タイトルの大台を突破していますしね。
でオタクへの迫害が本格的に転じたのは、2000年代なかばで電車男やメイド喫茶が取り上げられた頃でしょう。
バブル崩壊で一般人が金を使わなくなったのにオタクは好きなものには金をかけるからオタクに対しての商売が金になるとわかって、手のひらを返したんでしょうけど、それもリーマンショックで厳しくなったわけで。
まあ、ダメージとしてはホラー関係のほうが大きかったかもしれませんが。




