エロ同人のＮＴＲ（寝盗り）は要するにエロ限定のチート無双じゃないかな

　DMM１８（現FANZA）が公開した去年の同人エロジャンルのレポートでは”ＮＴＲ（寝取り）・（ＮＴＲＬ）寝取られ”が圧倒的に強く、相変わらずエロ同人ランキングではそういった作品が確かにランクインしています。

　寝取り・寝取られ以外では人妻や熟女、時間停止や催眠、ふたなり・女装・男の娘、触手や異種姦・陵辱なども強いようですね。

　しかし、ＡＶでは熟女・巨乳・痴漢・人妻・中出しなどが人気ジャンルで寝取り・寝取られや時間停止・催眠、ふたなり・女装・男の娘などは入ってませんね。

　こういったジャンルの人気の差は普通の実写とアニメの差とも共通するものがあって、明らかに非現実的なものはエロ同人のイラストや漫画のほうが受け、現実的なものはＡＶのほうが受けるのでしょう。

　実際実写ＡＶの触手物はぶっちゃけキモいだけだと思うし、男の子とかふたなりもあんまりリアルなのはねぇ。

　あと風俗のお客さんでも”若い子しかいないの？　若いことは話が合わないから４０代がいいんだけど”という人もいるので、熟女人気がある理由もなんとなくわかります。

　個人的には二次元だったらガンダムＷの２✕１とか、天空戦記シュラトのガイ✕シュラトだとか、ガンダムシードのアスラン✕キラとかでも別に平気なのですが。

　そして、おそらくＡＶを購入しているユーザーと、エロ同人を購入しているユーザーはあまり重ならないものと思います。

　寝取り・寝取られジャンルのＡＶがないわけではないですが、ＡＶだと登場人物が考えてることとかが全くわかりませんから、見ていてもあんまり面白くないというのもありそうです。

　そして、寝取られと言いつつも、そういったエロ同人の購入ユーザーが実際に感情移入してるのは、寝取りを行う方なのでしょう。

　こういった作品で寝取る側はたいていブサイクで太っている人物だったりしますが、この手のエロゲの一番最初はエルフのエロゲの”遺作”でしょうか？。

　フェアリーテールの”狂った果実”はどっちかというとＮＴＲよりサスペンス要素のほうが強いと思いますし。

　

　そして、ＮＴＲにつきものなのが、マジカルチ○ポとか催眠アプリ。

　それを女性器に挿れた瞬間やアプリを使った瞬間に相手が処女だろうと貞淑な人妻だろうと、ロリだろうと、姫騎士だろうと女武闘家だろうと、快楽に堕ちてもう寝取り男から逃げられないという手軽な魔法の男性器やスマホアプリのことです。

　マジカルチ○ポはやたらとでかい事が多いですが、現実的にはあまりでかいとむしろ女性から嫌われるんですけど。

　で、まあエロ同人の寝取りって結局の所は、二次創作のチートオリ主の主人公からのヒロイン奪取の変化版、そしてなろうのオリ主無双ハーレムと同じなんじゃないかなと、社会的に不遇な人間が唐突に特殊なチート能力を手に入れて、それで幸せに暮らしている人間からそれを奪うみたいな？

　やってることが暴力に偏ってるか、エロに偏ってるかは違いますが。

　エロゲの主人公は熱血リーダー的なヒーロー型、明らかにあんた犯罪者でしょな鬼畜型、地味でモブ的で善良な一般人型の３つのタイプがいると思うんですが、ヘタレ鈍感主人公は一般人型でしかもヒーロー型と違って話の軸にいられても鬱陶しいだけなのに、物語の軸になることが多いのが問題なのでしょうね。

　なんでこんなやつがモテるんだよと。

　これは”誠○ね”で有名なエロゲのスクールデイズやＩＳインフィニット・ストラトスの織斑一夏を持ち出すまでもないですよね。

　ヒーロー型、たとえばデモンベインのヒロインが寝取られたり陵辱されりするのは……そういうシーンがゲーム内であったか……でもあんまりそういう同人物は私はあまり見ないように思います。

　実際としてはゲームとかアニメとか小説で恋愛や性行為がものすごく素晴らしくて気持ち良いものと虚像が拡大されてる気がするんですけど、実際はデートやら成功やらしてもそんなに楽しくも気持ちよくもないし、必死になって彼女がほしい、性行為がしたいみたいにやると逆にもてなくなる気がしますけどね。

　周りいる他人に全員とか可能な限り多い人数に好かれようとする行為が、実は他人に一番嫌われるのと同じで、無理に好かれようとそこに独り善がりが見え透いてますます嫌われるのとおなじなのかなと。

　無理して相手に合わせて他人に好かれようとするとそれが白々しいことが丸わかりなんだから、ある程度は本来の自分の素を出しても大丈夫な相手に、ちゃんとした状況を通して好かれるのが一番だとおもいますけど、都合のいいシチュエーションとチートの力に頼るからチーレムヒロインは催眠や魅了と変わらないように思えてしまうわけで。

　そして悪役令嬢の婚約破棄は”ろくでもない男がろくでもない女と一緒に自爆して素敵な王子様が迎えに来てくれる”話なので、ＮＴＲではなくシンデレラストーリーで、むしろ、少女漫画やレディコミやハーレクインと同じ系統でしょう。

　肩書だけはすごく一見すれば顔もイケメンだけど人格的にだめな婚約破棄する王子をだめだめヒロインが引き取ってくれて、彼から婚約小隊という面倒な状態から合法的に離れられ、自分だけを愛してくれる顔も性格もイケメンで身分も申し分がない王子様が拾い上げてくれるというのは女性にとってはやはり憧れることなのでしょうね。

　商用ラノベにおいてカドカワ株式会社代表取締役社長の、川上量生氏はかつて”ライトノベルの主人公は努力しちゃダメなんです。読む側が努力しても報われない自分を主人公に投影できなくなるからです。ヒロインは都合よく向こうからやってくるし、超能力山法や高い身体能力は、いつのまにか勝手に身についている。今のライトノベルの多くが、そういう設定で書かれていますよ。”という理屈とエロ同人の寝取りやなろうのチーレムは同じなのでしょうね。