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水源の過去エッセイまとめ  作者: 水源
2019年5月

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今の私にはなろうランキング上位のテンプレ作品の面白さがわからないがこれは長年本を読み続けてきたせいだろう

 さて、最近書いた”「LINEノベル」が成功するにはカクヨムと同じ失敗を繰り返さないことだと思うけどできるかどうか怪しい”で私は まずWEB小説投稿サイトの読者はそこの作品になにを求めてるかといえば、まずは独創性だとかより、更新の速さと読者的に見た安定した面白さですねと書きました。


 念の為に言えばこれは読者は作品に対して個性を一切求めてないってわけではないです。


 しかし圧倒的個性があっても週イチでしか更新されない作品と、毎日更新されるテンプレでもなんか他の作品とはチョット違う作品とでは後者のほうが優先して読まれるということですね。


 ですから、毎日更新される作品でも読者が簡単に認められる範囲で個性的な作品のほうが当然読まれやすくなり、そうではない作品は読まれづらいと思います。


 作品に対しての個性の要求はないのではなくて、それは冒険者ギルドとはなにか、エルフとはなにかみたいな、いちいち説明しなくても基本的に世界観が固定というか、共有されているという、暗黙の了解で成り立っているラノベでは優先されないということですね。


 でまあ、最近の私はハイ・ファンタジーや歴史ジャンルのランキングを見てもなんか食指が伸びないので、ブクマしてもすぐ剥がしてしまうのですが、これはランキング作品はどうしても既視感が強い傾向にあるからかなと。


 なので最近はツイッターで宣伝してる作品をブクマして読んでいたりするのですが、3年ほど前になろうに来たばかりの頃はハイ・ファンタジーや歴史ジャンルのランキング作品は片っ端から読み漁っていたのです。


 でも、2年もずっと読んでいるとどうしても既視感が強い作品は読んでいて面白く感じなくなるのですね。


 最近私が特に面白く読んでるのは”鋼鉄のざる”さんの”どうせなら知将になりたかったんだが”でして、柴田勝家に転生してしまった、何をされても死なないチート持ちのおばちゃんが繰り広げる歴史絵巻なのですが逆に真面目な歴史者がよみたい人には怒られそうな内容ですがめちゃくちゃ面白いです。


 私はドラゴンボールをジャンプ連載時代から追いかけてきた人間なので、正直にいえばワンピースのどこが面白いのかよくわからないという人間ですが、逆にワンピースの連載を追いかけてきた人に単行本でドラゴンボールを読ませてもこれのどこが面白いのかわからないをようですし、私が今ハイ・ファンタジーや歴史ランキング上位に上がってるテンプレ作品が面白く感じなくても、最近来た人には昔の私のように新鮮で面白く感じるのだろうなとは思います。


 なろうはテンプレばかりだと言われますがそのテンプレ人気を支えてるのは、なろうの昔からのテンプレ好き読者もいるけど、むしろテンプレを新鮮に感じる新しい読者なのかなとも思いますし、なろうの登録者がふえればハイ・ファンタジーのテンプレ一強が変わるかというと、多分そうはならないのでしょうね。


 とはいえ去年くらいまでランキングを席巻していた追放物が最近はほぼランキングにその姿を見なくなったように、細かい内容の人気パターンはちょこちょこ変わっていくのでしょうけど。

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