大田区のビジネスホテルなどは2020年のオリンピック需要を当てにするのはいいがその後を考えてないと悲惨なことになりそう
さて、現在私が働いている場所と寝泊まりしている場所は東京都の大田区蒲田です。
蒲田ははっきり言えば観光資源自体はさほどありません。
ですが大田区には羽田空港があり、JR蒲田はJRの駅では羽田空港にもっとも近い駅なのでビジネスホテルは結構多いです。
駅前にはラブホテルもそれなりの数があり、最近はキャバクラやガールズバーが儲からないのかそれが潰れた後にできた簡易ラブホテルと言えるレンタルルームも数も増えてます。
10年ほど前には自分が働いている場所しかなかったレンタルームも現在では6つまで増えたせいもあって店の売上はめちゃ下がって、損益分岐を下回ってます。
本当に困ったものです。
それはともかくビジネスホテルも10年ほど前は出張や研修で地方から来るビジネスマンがかなりいたりしたのですがリーマン・ショック後はそれがかなり減り、その後が爆買いの中国人観光客がホテルにたくさん泊まっていた時期もあったのですが、それも今やなくなってしまいました。
そのせいなのか”じゃらん”などでは最低料金が2000円台の宿泊プランとうたうホテルも増えてます。
実際にそのホテルのページの宿泊プランを見ると一部屋あたり1万円ぐらいだったりするのですが、探せばシングルで4千円から6千円くらいの値段のホテルもあります。
そんな感じなのに来年は消費税が上がるのもほぼ決まりで、政府はそれをオリンピック需要でなんとかごまかすつもりだと思いますけど、それが故に2021年以降は本当やばいことになりそうですよ。
それなのに2020年オリンピック需要を見込んでか新しいビジネスホテルもできていたりするんですよね。
恐らくオリンピックが終わったら潰れるホテルが出ると思います。
おそらく現在安売りしてる古いホテルがそうなる可能性が高いとは思いますが、もとを取るためにあまり値段を下げられないけど、駅から微妙に遠い利便性がいまいちな新しいホテルも潰れるかもしれません。
バブルの頃にたくさん建てられたリゾートホテルやリゾートマンションが今現在どうなってるか考えると今ビジネスホテルを建てるのは明らかに分の悪すぎる賭けだと思うのですが、かといって投資をしなければ経済的発展もないのが難しいところです。
うまく損切りできるところは生き残れるんでしょうけどね。
また他の施設としては、オリンピックのときには需要が出ると思うんですけど、それが終われば明らかに負担になる可能性が高い、京急蒲田とJR蒲田をつないで空港から池袋までつなげる予定の蒲蒲線ですね。
これの工事も進んでるみたいですが、これも利用者が対して増えずに、負債が大きく残りそうです。
さらには今回の東京オリンピックで新設したり改修したスポーツ設備の維持管理費は合計すると年10億の赤字になるそうですし、どうするんでしょうねこれ?
安くてすむからと始めたはずのオリンピックですが実際にはかかる金は増え続けてますし。
赤字だからと施設を壊すにしても当然莫大な金がかかりますが、今後の東京都は急速に高齢者の比率が増え、区によっては人口減少が進みそうだそうです死にっちもさっちもいかなくなるところも出てきそうです。
長野オリンピックでも多くの地自体は施設の建設のための借金完済に20年かかっていて、しかも当時のオリンピック会場となった自治体の観光客増加という思惑は大きく外れて苦しんでますが、今回の東京オリンピックは更にひどいことになるでしょう。
長野オリンピックの施設の赤字のために公共設備である浄水場や防災無線の更新もできなかったところもあったようですけど、東京の区もそういった場所が出てくるかもしれません。
日本の現状は政府の失政によるところも大きいですが、いくらでも需要と利益が増えていくことを前提とした資本主義そのものの限界でもあるように見えますね。
経済に関してはアメリカよりイギリスを手本にしていったほうがいいと思うんですけど、日本政府はイギリスとアメリカ、ドイツやフランスの駄目なところばかり取り入れるのは本当なぜなんだろうと思います。




