この先のラノベの売り方はノベルソシャゲや電子マンガと同じ様にしない限りは生き残れないかも
さて、ラノベは現状では未だに紙がメインで電子書籍はせいぜいおまけと言う感じです。
これは紙媒体であれば一旦取次に発行部数分印刷して渡せばそれが売れても売れなくても6割から7割は出版社に一旦現金が入るという流通制度のためですね。
返品された分は当然取次に返金しないといけない訳ですが、新たに本を印刷して取次に渡せば返金分と相殺できるので、返本率が常に6割以上とかでなければ自転車操業でなんとかなったりするわけです。
まあそんなことをやってるうちに出版より先に取次が潰れたりもするわけですが。
で、現状漫画は紙を電子が売上高を追い抜いていたりするようですがそうなった理由はいくつかあると思います。
1・漫画は長期化しやすいので電子のほうが買っても保存のための場所を取らない
漫画を買い揃え始めると本棚があっという間にいっぱいになったりしますが、電子書籍ならその問題はありませんね。
2・電子書籍なら店頭で品切れだったりして取り寄せたりする必要がない
紙の漫画は店頭になかったり、途中の巻が抜けていたりする場合がありますが、電子の場合はそういう事はまずありません。
3,電子マンガの多くは最初のいくらかは試し読みができるし、分割して安価に読むことができる
紙の漫画だと最近は立ち読み防止で中身を確認するのは難しいですが、電子の漫画は冒頭は無料でその後を読むにしても、何ページかで何十円単位で買うことができるので結構気軽にかえたりします。
ノベルソシャゲも最初は無料である程度読み進めたら、日にちが変わるのを待つかPOINTを払って続きを読むことができるようになってるようです。
ラノベも紙なら一冊700円や1200円でまとめて買わなければならないとなると高く思えるけど、電子で一冊10話を一話目無料でその後は1話70円なり120円で細々買っていけるようにすれば、敷居も低くなるのではないかと思います。
もちろん元が無料で読めるなろう原作なら電子版は大きく改稿する必要があるでしょうけど、一気に読ませたければ毎日更新が重要なWEBとは違う事を考えないといけないでしょうね。
最もそれ以前に明らかに次の巻以降への引きがあるシリーズ物を売れないからと、一巻二巻で打ち切りにばかりしてばかりでは、そもそも”どうせ今回も完結しないんだろう?””シリーズ完結するまで買うのやめるか””もうラノベは良いや、どうせ完結しないし、ソシャゲのほうが面白い”とどんどん読まれていかなくなるばかりでしょう。
ですから、一巻完結、上下巻完結などで、まずは話を完結させた作品を売るようにするのが先だとは思いますけどね。
またシリーズ物で人気のテコ入れのために新ヒロイン投入したのが、むしろ人気低下の致命傷になったりもしているわけで、シリーズの引き伸ばしたりも、もうやめるべきでしょう。
書店の棚が最新刊しか入ってない状況ではシリーズへの新規読者も参入しようがありませんし、先細りは明らかですしね、もちろんアニメ化したりした場合はその限りではないですけど。
週間や月間漫画と違ってラノベはいつになれば続きが読めるのかわからないし、打ち切りでもそれなりに体裁を整えられる漫画と違い、ラノベの場合完全に中途半端になってしまうので、打ち切り多発は致命的に印象が悪くなると思うんです。
そろそろとにかくタイトル数を出すから脱却すべきでしょうけど、取次にとにかく新刊を刷って渡すということで返本分をなんとか相殺する自転車操業になってる以上無理なのでしょうね。
しかし紙の書籍に頼って、シリーズものの打ち切りを常態化させる限りは2021年ぐらいまでにはラノベは架空戦記やケータイ小説と同じ道を歩むかもしれません。
追記
漫画の愛蔵版・漫画文庫・コンビニ漫画ように過去の名作ヒット作を復刻して安く売ったり、電子版で一巻目無料で読めるようにするのもありな気がします。
常に新しい作品を出すのも重要ですが、漫画は過去の人気作品をうまく使ってるようにも思えるので。




