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水源の過去エッセイまとめ  作者: 水源
2018年8月

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ニンテンドーのスイッチはコア層とライト層のいいところどりに成功したらしいけど、ラノベはコア層の中のライト層にしか受けないようになってるっぽい?

 さて、昨年のゲーム市場を復活させたのは任天堂のニューハードであるスイッチですが、これはゲーム人口の二極化による「気軽に遊びたいライト層はスマホのソシャゲを、ゲームをやりこむコア層はプレステ4やパソコンのゲームを遊ぶ」という状況を考えて、その両方の層で楽しめるゲームソフトを考えた結果が、スマホと据え置き機のいいところを兼ね備えるスイッチというハードという発想でそれは成功したようです。


 スマホゲームは操作性にやはり問題があり、アクション系ゲームは得意でないですからね。


 かと言って3DSは3Dにこだわって失敗し、wiiはリモコンの特殊性で失敗したと言った任天堂の事情もあったでしょう。


 そもそもコア層とライト層ってなんじゃいな、とも思うんですが、コア層は一点重視のリピーターや熟練者、ライト層はあちこち見て回るフリー客や初心者みたいな感じというのが近いのでしょうか。


 じゃあ、最近のラノベはどうだろうかというと”ラノベを読むために必要な前提知識としての異世界等のお約束がわからないと楽しめない”と言う時点でおそらくライト層=前提知識のない初心者向けじゃないのですよね。


 昔のようなドラクエ的ファンタジー世界とも現在の異世界は結構かけ離れてしまってる気がするので。


 だからといって本当の読書マニア向けというわけでもないのですけど。


 ライトノベルは少年漫画・少女漫画のように前提知識がなくても読める、ライト層(初心者)向けの読み物っていう考え自体がもう時代に合わなくなってるようにも思います。


 本屋さんではラノベと漫画の棚は一緒にされてることが多いんですけどね。


 で、読解力や前提知識といった面倒さを嫌うラノベの主な読者はライト層であるというのは本を読む趣味を持つ人間のなかではということであれば、それはそれで間違いは無いとは思うんですが、現状のライトノベルはなろうも商用も含めて、そもそもマニアとしての知識などが必要な部分が大きいかなと。


 これは電撃の人気作である”ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?”なんかがいい例なんじゃないかと思うんですよ。


 この作品は一見よくある学園ラブコメっぽいので学生なら軽く読めるかというとそうでもなくて、MMOPRGやネットスラングにかなり詳しくないと、おそらくかなり意味がわからん部分が多いと思うんですよね。


 MMORPGについては作品中で説明もあるのではありますけど、遊んだことがない人間には。


 少し前の商用ラノベは”お約束だし一々書かなくてもわかってんだろ?”みたいにそうなってしまった途中経過を省略しすぎて、冒頭からラッキースケベな状態の主人公を武器を持ったヒロインが殺そうとしてるようにしか見えない暴力ヒロインに発展したり、主人公に声をかけられただけですぐ惚れてしまったりのチョロインになったりと言うのが、冷静に見ると何だこれ?おかしくないか?となってしまったりしていたのもありますね。


 なろうだと最近大流行の”追放物”をなろうを読んだことがない人が、今までなろうを読んだことがない人が読んではたして面白いのか?とか。


 わたしはおもったりするんですね。


 漫画だと最近ヒットしてる”からかい上手の高木さん”なんかは前提知識とかお約束の理解の必要がほとんどないライト層向けラブコメとして大成功してる感じがします。


 ”僕たちは勉強ができない”も学生にはわかりやすいのかなという気がしますね。


 ケータイ小説が廃れた原因がスマホの出現とその普及によりそれまで本を買っていた高校生が本を買わなくなったというのが結構大きな原因であったらしいのですが、現状では紙の小説を読むという行為そのものがそれが好きなマニア向けになっていて、趣味は広く浅くのライト層向けのはずのラノベもある程度の前提知識がないと楽しめない感じになってきてるのが現状のラノベの根本的な問題な気がします。


 なろう作品は、努力も苦労もしないで自分の願望をみたしたいというなろう的作品の傾向が、努力しても報われないこともあるのに努力もしないで結果だけほしいなんておかしいだろという日本的な一般の感性とずれてるというのもあるのでしょうけど。


 ラノベって結構ほかのメディアの流行を遅れて引き込んで成功してる部分も多いと思います。


 ”はがない”のような残念系謎部活の元はおそらく漫画の”げんしけん”だとおもいますし、学園異能バトルも、もともとは少年漫画のほうが先のようですし。


 ラノベは2000年代前半ごろは萌え要素のあまりない純粋な学園ラブコメもけっこうあったようですが、そういった普通の学生さんにもわかりやすい作品がラノベへの入り口になった人も多かったのかも知れません。


 これから先のライトノベルに必要なのはそういった敷居の低い純粋にライト層向け作品なのではないかなと思います。


 が、なろうでは受けない気はしますね。

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