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水源の過去エッセイまとめ  作者: 水源
2018年8月

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男性向け娯楽の受ける要素って究極的には”強い!素敵!抱いて”だと思う

 正確には強い!優しい!素敵!抱いて!かもしれませんけどね。


 古典的なところだと西部劇(ホースオペラ)とか宇宙活劇(スペースオペラ)なんかがそうですね。


 逞しい主人公(ヒーロー)が馬や宇宙船に乗り回転式拳銃(リボルバー)光線銃(レイガン)を撃ちまくって悪漢や宇宙海賊・悪い異星人などを退治し、囚われの美女を救出して賞金をかせぐみたいな?

 とはいえ、リアルではこれらのジャンルは既に絶滅寸前ですけどね。


 銀河英雄伝説にもワープ航法とか宇宙海賊とかがでてくるあたりに80年代のSFの香りがプンプンしますが、いまどき宇宙海賊とかワープ航法、タキオンなどといってもなにそれという人が多いでしょう。


 火星開拓とか月面基地、スペースコロニー居住なんてのが大真面目に行われるんじゃないかと思われていた時代から考えると、現実は使い捨てのロケットで人工衛星を打ち上げるくらいしか今だに出来てませんからね。


  暴れん坊将軍のような時代劇、スラムダンクみたいなスポーツ物、バトルロワイヤルのようなデスゲーム物、まぶらほやとらドラの様な学園ラブコメ、烈火の炎や武装錬金、シャナのような現代学園異能バトル、はたらく魔王さま!みたいな現代ローファンタジー勇者魔王物、IS分校のような学園戦闘ハーレム、その後の派生系の教官物、なろう系異世界転移転生も大体は同じ要素はあると思います。


 最終的になろうファンタジーにたどり着いたのは”神様チート””異世界魔法””レベル”という存在によって作者も読者も特に物理法則や現実的制約などを考えずにキャラクターがご都合主義的に強力な力を振るったり、チョロインだったりしても、SFや異能などに比べて”チートだから””魔法だから””高レベルだから”ですむので警察に非難されないからなのでしょう。


 実際には何の説明にもなってなんですけどね、それ。


 そして男性向けでもドラゴンボールやワンピースみたいに”気にいらねえ奴はぶっ飛ばす!”な強い!だけとか、ラブコメにはありがちな特段主人公には強さはなくて”優しい!素敵!抱いて!”だけな場合もあるとは思いますけどね。


 強いといっても暴力的な腕っぷしのこととは限らなくてたとえば”りゅうおうのお仕事”みたいに将棋に関しての腕の強さだったり、”僕たちが勉強ができない”みたいにヒロインに勉強を教えられることだったり、歴史物の大名などの統率力や謀略、軍事力の総合的な力だったり、会社での出世競争だったり、”つよさ”の定義は色々ですが。


 問題なのは今のなろう的ファンタジーが飽きられたとしても、異能バトルや学園パワードスーツ戦闘ハーレム、デスゲームやスペオペなどがもう一度流行ることはないだろうってことですか。


 流行には流行る要因があって過去に流行ったものでも、その要因そのものが古臭くなってるとやはり受けいられないですからね。


 SAOが大ヒットしたVRMMOは主人公だけもしくは不遇職が何らかの理由で強いことに対してシステム的なバグなどは運営が修正するはずだという警察の介入が大きいのでなかなか難しいところです。


 ネトゲ嫁のような強さを追求しないパターンはありますけどね。


 かと言ってソシャゲ物はラノベにするより実際に遊んだほうが楽しい可能性が高いですからね。


 個人的には主人公補正はある程度あるにしても誰かから与えられた異能だとかチートだとか魔法じゃなくて純粋な鍛錬などによる力に戻って、性格的には”覇王大系リューナイト”や比較的最近の作品では”とある”とかロボットアニメなら”地球防衛企業大ガード””ガイキングLOG”のような正統派熱血主人公の話がもう一度流行ってくれればなと思うんですけど、やっぱりうざいと言われそうではありますね。


 女性関係に関しては無個性ヒロインたくさんのハーレムは当然、個性的なヒロインでも鈍い難聴系ハーレムは廃れて、主人公には相思相愛の女性キャラが居て、その他も女性ばかりでも恋愛には絡んでこないパターンになりそうな気はしますけど。


 ゲームと違って読み手にキャラクターの選択権がないラノベでは中途半端にハーレムを作ると逆効果なようなので。

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