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水源の過去エッセイまとめ  作者: 水源
2018年6月

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最近のハイファンタジーでは勇者パーティ追放物が流行ってるようだが内容がザマア確定というのはやはり人気になりやすいのでしょう

 さて、最近は見た目地味な職業だけど本当は有能な主人公が勇者のパーティから追放され、結局そのパーティが正常に機能していたのは主人公の地味な働きのおかげで、主人公が抜けた事によりパーティー運営が大変になってザマアという追放物が流行ですね。


 でもまあこのザマア確定の流れというのは悪役令嬢婚約破棄物やハイファンタジーで2年から1年半?くらい前に流行ったクラス転移のハズレスキル・ハズレ勇者・生まれが村人などの不遇職や生産職チート追放物と同じ系統に思えます。


 そういったスキルや職業による無能低能というレッテルによって一旦は不遇な立場になるけど結局は外れで弱いとされた主人公が実は強くて追放されても結局はいい目を見るし、追放した側はザマアされるというのはやはり安心してザマアを期待できるので読んでいて安心できるのでしょうね。


 もっとも、定年退職したサラリーマンが小説の新人賞に応募する作品の内容が「うだつの上がらない会社員が仕事で大逆転して周囲に一目置かれるようになり、その御蔭で若い新入社員の愛人ができて」という展開だったりするそうですがなろう系を読んでる人は近親憎悪しそうな感じがしないでもないですね。


 ただ、追放する理由がもう明らかな言いがかり?レベルになってくると、悪役令嬢の明らかに婚約破棄を行うための根拠となるべき言動や行動がおかしい王子やその取り巻き・王子をそそのかしてるヒロインたちと同じようになんかまったく現実見てない気がするんだけど大丈夫この人達?みたいになりやすいので差別化って難しいなとも感じたりしますね。


 でもやはり定石(テンプレ)を押さえるというのは読まれるためには重要なのだと思います。


 なろうの場合はちと極端すぎる気がしないでもないですけど、一時期の商業ラノベがISインフィニット・ストラトスの亜種ばかりと言われたり、ハルヒもしくははがないのような特殊部活設立物だったりしたように、人気の作品の何が人気の理由になったのかをおさえつつ、ちょっと違う感じに仕上げるのは重要なんでしょう。


 最も現在のなろうからの書籍化ではない商用ラノベは現在はこれが強いという明確なジャンルがないようにも見えますけど。


 そして高潔な人物などが陥れられて気の合う仲間で田舎でスローライフの先駆けは”水滸伝”だと言われてなるほど確かにと思いつつ、あれはのんびりスローライフじゃないしほぼ全滅エンドだしなとも思ってちょっと笑ってしまいました。

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