第73話 女の勘って何なのだろう
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
イザドラ姉上に抱き抱えられて連れられた部屋には既にリッシュモンドとリリムが居た。
「待たせたようね」
「いえ、左程待ってはいません」
「そうです。それよりも」
リリムは姉上に抱き抱えられている僕を見る。
「リウイ様はどうしてそのような御姿になっているのでしょうか?」
リリムは羨ましそうな目で見て来る。
そんな目で見て来るので姉上は手に口を当てて笑い出す。
「おっほほほほ、これも姉と弟のスキンシップというものです。何も変な事はないでしょう」
「そうは言いますが。何時まで抱き抱えているのですか?」
「勿論、話が終わるまで」
「いやいや。それはないから」
話が終わってもこの人の場合放そうとしないだろうなと思い、僕は暴れて姉上の腕の中から出て来た。
「もぅ、リウイ。貴方は少しは姉孝行をしても良いと思いませんの?」
「ここ最近はしていますっ」
「足りないからこうして接しているのですっ」
「いやいや、十分すぎるぐらいしているから」
会うなり抱き締めて来るのを甘んじて受けたり、無茶な事でも聞き入れたりしたりしているのだから。
「むぅ、暫く会わない間に我が儘になって」
それでも可愛いと言いたげな顔で僕の頬を突っついて来る姉上。
……どうして、僕の姉さん達は姉上を筆頭に過保護なのだろうか?
「おほん。イザドラ王女殿下。こうして、我らを呼んだという事は何かあるという事で呼んだのでしょう。それは何なのでしょうか」
良いタイミングで割り込んできたなリッシュモンド。
流石は忠臣。幾ら死人でもワーカーホリック過ぎるだろうと思うけど。
「……ちょっと話があって呼んだのよ」
一瞬だけムッとしたが直ぐに表情を切り替える姉上。
そして一番先に椅子に座り足を組んだ。
その堂々とした態度を見ると女王様というのがしっくりくる感じであった。
普段はあんなに面倒くさくて残念なのに。
「話ですか? 我らを集めるという事は」
リリムは椅子に座り僕を見た。
僕関係と目で言っていた。
「その通りです。新しく加わったあの面白い無礼者の事です」
「無礼者? ああ、あの子ですか」
リリムは「無礼者」というキーワードから誰なのか分かったようだ。
「そうあのマイカという女です。わたしの勘ですが。あの女、リウイの存在に気付いている気がするのです」
…えええっ⁈
話してないのに何で分かるの!
「・・・・・・わたしは会っていないので判断が出来ません。リリムはどう思う?」
「ふっ。愚問ですね。あの女を一目見た瞬間にわたしは分かりました『こいつ、知っている』と」
「何で?」
「女の勘です」
怖い。怖いな女の勘。
「という訳で対策を練るべきだと思うのです」
「同感です」
そう言って姉上とリリムが対策を練りだした。
僕とリッシュモンドを蚊帳の外に置いて。




