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第64話 まずは公都だけど

「まぁ、『廃都』の方は置いておいて。今は公都の方が先だ」

「そちらに関しては、距離が遠い事以外は特に気にしていませんんが・・・・・・」

 ソフィーは僕を見る。

「リウイ様も行くのですか?」

「ああ、うん。それね」

 正直言って行くのは嫌だ。

 また、何かしらの凄く良い様に誇張された話とか、建物が建っている可能性があるからな。

 だからと言って何の理由も無しに他の人に代理に行かせるのもな。

「・・・・・・リウイ様。その公都に行くのはどうしてもリウイ様でなければいけませんか?」

 此処であまり口を挟まなかったリッシュモンドが訊ねてきた。

「どういう意味?」

「いえ、店も大きくなりましたので我々だけでは決済できない書類が溜まっておりまして」

「そんなに?」

「ざっと見ても数日は頑張ってもらわないと駄目な量なのですが」

 ふむ。そんなに未決済の書類が溜まっているのか。

 それなら先にそっちを片付けた方が良いか。

「だけど、竜人君達はどうするべきだろう?」

「その者達はゾディアス卿に任せておけば良いと思います。あの方でしたら無下に扱う事はしないでしょうし」

 言われてみるとそうだな。

 竜人君達は如何だろうと思い、見てみると。

「まさか、貴方達。此処まで連れて来てくれたのに、公都に連れて行く人が変わるくらいで文句を言う訳はないでしょうね?」

 姉上が口元に笑みを浮かべながら目が笑っていない笑顔で訊ねる。

「「「「いえ、文句などありません。寧ろ、よろしくお願いしますっ⁈」」」」

「だそうです。リウイ」

 同じタイミングで頭を下げる竜人君達。

 余程、姉上が怖い思いをさせたんだな。

「あの、つかぬ事を聞いてもいいですか?」

 黒川君が手を挙げて姉上に訊ねた。

「何かしら?」

「リウイさんが付いてこない場合、イザドラ様は?」

「わたしが見も知らずでどうでも良い貴方達に付いていくと?」

 キラリと目を光らせる姉上。

「失礼な事を言って申し訳ありませんでした‼」

 平謝りする黒川君。

「姉上。客人なのですから、そんなに威圧しないでください」

「そんな事はしていないのですが?」

 貴方の場合、其処に居るだけで恐ろしい空気になるんだよ。

 と言っても姉上には伝わらないだろうな。

「という訳で申し訳ないけど、公都には別な人が案内するという事で良いかな?」

「はい。何も問題ありません」

 元気よく答える竜人君。

 姉上から離れる事が出来て嬉しいようだ。

「ああ、そうそう。貴方達。もし、公都に行って問題を起こしてリウイに迷惑を掛けたら、どうなるか分かっているでしょうね?」

 姉上がそう尋ねると、竜人君達は承知と言わんばかりに頭を激しく振る。

「結構。であれば、何も言う事はありません」

 それを訊いてあからさまに安堵する竜人君達。

 そんな態度を取るのを見ると、姉上が竜人君達に何をしたのか聞いてみたくなるな。

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