第4話 本当に此処?
僕達は人に道を聞きながら『鳳凰商会』の店へと向かう。
そして、ようやく着いたのだが。その店構えを見て驚いた。
色々な所に支店を作っているので、この副都に建っている店もそれはもう大きな店なのだろうと思ったのだが。
「此処だよね?」
「話を聞いた限りでは此処だ」
「間違いありません」
僕達は店を見上げた。
大店ではないが小店という訳ではない。どちらかと言うと大きくもないし小さくもないという中間な広さと大きさの店であった。
魔国にあった『鳳凰商会』の店も公都にあった店もこの数倍の大きさはあったけどな。
「とりあえず入るか」
僕がそう言うと二人は頷き、扉を開けてくれた。
店の中に入ると、天井はそんなに高くなく店内もそれほど広くない。
棚も商品ごとに整然と分けられている。
高級品はこちらの棚。普及品はこちらの棚という感じで分けられているようだ。
店内にいる客層からそんな感じであった。
とりあえず、店長と話をするか。多分、ユエから話を言っているだろうし。
近くの店員を探していると、僕の前に人が現れた。
「誰かお探しですか?」
他の店員と同じ制服を着ているので、多分店員だと思う。
デザインが少し違うし他の店員はスカートだが、この人は動き易いパンツルックだった。
中性的な凛々しさを持った綺麗な人だった。
「すいません。店長さんとお話ししたいのですが」
「店長とですか? 失礼ですが、どのような御用でしょうか?」
「えっと、ディアーネ会長の話は聞いていますか。その件で話をしたいのですが」
「会長の。ああ、成程」
その人はその言葉で分かったのか近くにいる店員を呼ぶ。
「済まないけど、少しの間、店を頼むよ」
「はい。分かりました」
店員がその人に一礼して離れて行くのを見送ると、その人は僕達の方に顔を向ける。
「貴方がリウイ殿か。話は会長から聞いている。これから貴方に渡す店を見に行こうか」
「えっと、すいませんが。あなたは?」
先程の店員との話でこの人が誰なのか分かったのだが、一応訊ねる。
「これは失礼。わたしは『鳳凰商会』副都店の店長のリアフォと申します。以後お見知り置きを」
「これはご丁寧に。僕はリウイと申します」
リアフォさんは頭を下げて自己紹介してくれたので、ぼくも頭を下げた。
「お噂はかねがね聞いています。会長からも協力を惜しむなと言われているので全力でサポートします」
「よろしくお願いします」
「では、まずはリウイ殿が商売をする店舗を見せよう。付いて来てくれ」
そう言われて僕達はリアフォさんの後に付いて行き、店を出た。
店をでて少し歩くと。
「此処だ。この店舗を好きに使ってくれ」
リアフォさんがその店の所まで僕達を案内してくれたが。
「此処なんですか?」
「そうだが。何か問題でも?」
「問題と言うか」
僕はその店を見上げる。
どう見ても、先程の『鳳凰商会』の店よりも大きくて広いのだけど。本当に良いの?




