第92話 来るのか
僕は各氏族から届けられた女性の好みアンケートを記入していた。
一番大変だったのは、ジャミニン族だった。
何だよ。この、どんな色の鱗が好きですかとか、年上は好きですかとか、婚活か!と叫びそうだった。
「ふぅ、どうにか一日で終えれた」
僕は記入した紙を横に避けて、机の上に突っ伏した。
「お疲れさまでした。この書類は直ぐに各氏族の代表達に渡してきます」
「ああ、御願いね」
「はっ。では」
リッシュモンドは一礼して、部屋から出て行った。
部屋には誰にも居なくなったので、僕は机に突っ伏したまま、少しの間休むことにした。
暫くそう休んでいると。
コンコンっとドアがノックされた。
その音を聞いて、僕は顔をあげて、髪が変じゃないか確認した。
・・・よし、変じゃないな。
「誰だ?」
『リウイ様。シャリュです』
「どうぞ」
僕が部屋に入る許可を出すと、シャリュが部屋に入って来た。
部屋に入るなり一礼するシャリュ。
「リウイ様。魔都より手紙が届きました」
「手紙?」
何かあったのかな?
とりあえず、その手紙を貰い中身を見た。
『リウイへ。
色々と言いたい事があるが、まず、お主に伝えたい事がある。
すまん。止められなかったのじゃ。
後は妹達とじっくりと話をしてから行動してくれ。
追伸
くれぐれも身勝手な行動を取らぬように。
ロゼティータ』
それだけしか書いてないのに、ロゼ姉様の苦労がよく分かる。
「・・・・・・来るのか。全員は来ないだろう。多分、確実に来るのが、イザドラ姉上だな。他は、ヘル姉さんかな? いや、意外にフェル姉さんかもしれないな。ミリア姉ちゃんは分からないな」
う~ん。誰が来るか分からないので、対処に困るな。
「リウイ様。魔都から何と?」
「・・・姉さん達が来るってさ」
「そうですか。お出迎えの準備をしますね」
「頼む」
僕がそう言うと、シャリュは一礼して部屋から出て行った。
はぁ~、勘弁してくれよ。
「ああ、そうだ。ユエからも手紙を貰ったな」
ようやく読めるな。
僕は懐から手紙を出して、目を通した。
『ノブへ。
手紙を読んだ。
お前がこちらの大陸に来るまでに出来るだけ、そちらが暮らしやすい所を見つけてみせる。
だから、楽しみにして待っていろ
ps
もし、姉達から逃げ出すのが難しくなったら、リメイファンを頼れ。
あれは使える奴だし、頭は切れるからな。
では、こちらの大陸で会える日を楽しみにしているぞ。
ユエ』
流石はユエだ。
この手紙を出して、こちらの状況をおおよその所を予想しているとは。
そうだな。手紙に書いているし、もし、打つ手が無くなったら頼るとするか。




