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第91話  これは、また

 翌日。


 目覚めた僕は、寝間着から服に着替えて朝食を食べ終えた僕がまず向かったのは、ユエの店だった。

 そろそろ、何かしらの連絡が来ても良いだろうし。来てなくても、今、何処に居るか分かるだろう。

 館を出た僕は護衛役のアルトリアを連れて、ユエの店へと向かった。

 

 店に着いた僕は店内に入ると、リメイファンが出迎えてくれた。

「これはこれは、領主様。ご機嫌麗しゅう」

「やぁ、景気はどうだい?」

「はい。それはもう右肩上がりで嬉しい悲鳴をあげている状態です」

「そっか。ディアーネ殿から何か連絡が来たかい?」

「それについて、丁度今、人を送ろうとしたところでして。はい」

 そう言って、リメイファンは恭しく僕に封に入った手紙を渡してきた。

「今朝がた、リウイ殿宛てに会長からの手紙が届きました」

「僕宛てか。ありがとう」

 その手紙を受け取る。

 此処で開く事もないから、一度館に戻るか。

「じゃあ、僕はこれで」

「はい。では、またのご利用をお待ちしております」

 リメイファンに見送られて、僕達は館に戻った。

 戻る道すがら、僕は封を見る。

 中国語で『猪田信康殿へ』と書かれていた。中国語で書くという事は、それだけ重要で誰かに見られては困る事が書かれているという事か。

 どんな事を書いているのやら。

「リウイ様。その封の中身は何が書かれているのでしょうか?」

 アルトリアがそう訊いてきた

「……向こうの大陸に行った時に住む場所をディアーネ殿に用意してもらう様に頼んだんだ。その返事だと思う」

「成程。良い返事だと嬉しいですね」

「そうだね」

 何となくだけど、ユエの事だから、最悪な立地などは用意しないだろうと思いながら、僕はアルトリアに揺られながらそう思っていた。

 

 僕が館に戻ると、アルトリアと別れてそのまま執務室に向かった。

 領主を辞めるとは言え、次の者に引継ぎなどをしないといけないからね。

 そして、執務室に着くと既にリッシュモンドが来ていた。

「おはようございます。リウイ様」

「ああ、おはよう」

 挨拶をしながら、僕は自分の椅子に座る。

「早速ですが。リウイ様はこれに目を通してください」

 そう言って、僕の机に置かれたのは山の様に積まれた書類だった。

「何だ、これは?」

 僕は一番上に置かれている書類を一枚手に取った。

 書かれているのは『好みの女性タイプ。ラミア版』と書かれていた。

「これは?」

「はっ。リウイ様が向こうの大陸に行くと言うので、巨人族以外の氏族が、どのような者をお供につけたら良いのか分からず、こうして紙にして送ってきました」

 アンケートかよ。

 別に、そんな好き嫌いはないのだけどな。

「本日は特に仕事がないので、この書類を記入してください」

 そうは言うけど、これどう見ても百枚近くはあるぞ。

「今日で終わるかな?」

「其処は……リウイ様次第です」

「その通りだね」

 そう答えて、僕は手に持った書類を目に通して、上から順に記入していった。


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