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閑話 父親の威厳

 今回はオルクス視点です

 儂は玉座に座りながら、息子達が来るのを待っていた。

 今日は息子達に重要な話があるので呼び出した。儂が王位を退くので、次の王は誰にするか言う為じゃ。どうやって、決めるのかも既に考えておる。

 後は、息子達が来るのを待つだけじゃな。

「坊ちゃん」

 そう呼ばれて、儂は横を見ると、乳母のカトレアがおった。

 腹から上の上半身は歳を取った老婆で、腹から下の下半身は触手というドリーエンドとかいう種族の者じゃ。儂が子供の頃から、ずっとこんな婆の姿をしていた。

 本人曰く、昔は美人だったんですよと言っていたが、いったい何百年前の話じゃと思ったものじゃ。

「何じゃ、レア婆」

「坊ちゃんは本当に王位を退くのですか?」

「勿論じゃ。そろそろ、誰かに譲位しても良い時期じゃからな」

「ひひ、坊ちゃんの口からそのような言葉が出て来るとは、お婆も嬉しゅうございます」

 そう言って、カトレアは嬉しそうな顔をした。

 ふん。いい加減「坊ちゃん」呼びは止めて欲しいのじゃがな。

 その後は、カトレアと二~三話したら、カトレアは謁見の間から出て行った。


 そして、待つ事、数十分。


 子供達がやって来た。

 皆、何で呼び出したのだろうという顔をしていた。

 中には、何の目的で呼び出したのか知っている者も居る。

 まぁ、イザドラが知っているのは仕方がないのぅ。何せ、あ奴は宰相じゃからな。

「父上。家族全員集まりましたのじゃ」

 長子という事でロゼティータが話しかけて来た。

「うむ。遠路はるばるよくぞ来た。我が子達よ」

 儂が威厳を込めて言うと、皆頭を下げた。

「皆を集めたのは他でもない。そろそろ、儂は王位を退き『魔皇(まおう)』に成ろうとおもう」

 儂がそう言うと、皆は何も言わなかった。

 ふむ。皆の中では、儂はまだ王位についていると思ったのじゃな。

「ついては、誰かにこの魔王の地位を譲るべきなのだが、その前にソアヴィゴよ」

「はい。父上」

「この魔国の王になるというのであれば、何を持って王位につくべきだと思う?」

「無論、力です」

 こやつ、即答しおった。

 少しは空気を読んで、考えるフリでもせんか。

「そうじゃ、力じゃ。魔王になるというのであれば力がなければ、話しのもならん。故にじゃ」

 儂は一度区切り、子供達を見る。

「誰が王位を継ぐかは力を持って決めさせてもらう」

 儂は厳かに告げる。

「……つまり、俺達姉弟で喧嘩をして最後まで立っていた奴を魔王という事で良いのか、親父」

「うむ。アードラの言う通りじゃ」

 脳筋はこういう事には理解が速いの。

「しかし、父上。わたし達の中には武力がイマイチという者もおります。その者達も参加させるのですか?」

「ユミル。お前の懸念も最もじゃ。だから、今日一日考える時間を与える。明日のこの時間にもう一度皆を集める。その時に、皆は王位継承権を破棄するかどうか考えておけ」

「・・・成程。参加したくない者は破棄すれば、後は与えられた領地で暮らせば良いだけか」

 流石に、ユミルは理解が速いの。

「儂からの話は以上じゃ。皆、今日は下がって休むが良い」

 そう言って、子供達に退室させた。

 ふぅ、これで後は誰が参加するかどうかじゃな。

 もう一話、オルクス視点の閑話が続きます。

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