第64話 情報の精査させる
あの三人組と別れた僕達は、そのまま館に帰った。
その日はそのまま眠り、手に入れた情報については、明日にでも精査させる事にした。
館に戻ると、今度はヘル姉さんの出迎えがなかったので僕は喜んだ。
そして、ルーティ達とはそこで別れて、僕は私室に戻り眠りについた。
翌日。
目覚めた僕は着換えると、執務室に向かった。
そして、メイドを読んでリッシュモンドを呼んできてもらう。
だが、少しして呼びに行ったメイドが戻って来た。
「どうかしたのか?」
「はい。リッシュモンド様は本日、最近見つけられた鉱山に行ったとの事で、今日は居ないそうです」
ああ、そう言えば、この前、僕の代わりに視察に行くとかいう話があったな。
そうか。居ないなら仕方が無いか。誰に相談するべきか考えた。
この都市の内部にもある程度知っておりかつ、僕と話があう人物か。
・・・・・・一人しか思い浮かばないな。
仕方が無いか。
僕はアルトリアを呼ぶように、まだ下がらせていないメイドに命じた。
で、僕はアルトリアに乗って、その目的の人物の店に着いた。
店に入ると、店員は分かっているのか、何も言わず僕に一礼すると、そのまま二階へと案内してくれた。その案内で通された部屋にはユエが居た。
「これはこれは、リウイ殿。今日はどのようなご用件で?」
「話がしたくて、じゃあ駄目かな?」
「いえいえ、わたしの方は構いませんよ」
ユエは店員に「呼ぶまで、誰も来るなと」とだけ言って、店員を下がらせた。
「で、今日は何の用で来たんだ。ノブ」
「ああ、うん。実はね」
僕は事のあらましを簡潔にユエに教えた。
「……という訳なんだよ」
「成程な。それで、ノブはそのサンザ某を部下にしたい訳だが、どのような素性か分からないから調べたいと?」
「簡単に言うと、そうかな。『ランページクラブ』と『クリムゾン・ティガー』の方は僕の部下に調べさせるから、ユエにはそっちを調べて欲しいんだ」
「お前の部下を使えば良いのではないのか?」
「流石に両チームの内情を調べつつ、サンザ某の素性を調べさせるのは難しいと思うんだ。それに意見が聞きたいから、此処に来たんだよ」
「意見か。成程な」
ユエは少し目を瞑り考える。
「……ノブとしては、そのサンザとやらを部下にしたい。これは間違いないな?」
「うん。そうなんだ。僕の部下って、どうも内政は強いけど、戦闘方面に強いのが少ないから」
「成程な。では、そのサンザとやらを、わたしの方で調べれば良いのだな」
「そうなんだ。頼める?」
「対価は?」
「ええ~、それぐらいロハでいいいじゃんっ」
「駄目だ」
「むぅ、仕方がない。そっちの要望は?」
「そうだな。……情報を入手したら、その時に言うとしよう」
「あまり、高い要求は困るよ」
「なに、そう困る事はさせんよ。ふふふ」
そのあくどい笑みを浮かべて言うと、信用が無いよ。ユエ。
ユエに相談した翌日。
僕は執務室に向かう。今日の仕事を片付ける為だ。
そう思いながら、執務室に着いたのだが。
「これは、また……」
凄い量の書類が机の上に置かれていた。
「まぁ、今までこの量の仕事をリッシュモンドがしていたという事か」
そう思うと、僕はリッシュモンドが帰って来るまで、これぐらいは出来ないと。
書類の山の一番上を手に取り、其処に書かれている内容を見る。
「つ、つかれた~」
一日中書類仕事をして、流石に疲れた。
流石に一日中座っていたので、尻が痛い。
こんなに書類仕事をしたのは久しぶりだな。
このままでは、尻が椅子にくっつくのではと思える程、座っていたからな。
食事もサンドイッチを運んできて貰って、食べながら仕事をした。
流石に疲れたな。
今日は、このまま眠ろうかなと思っていると。
コンコン。
ドアがノックされた。
「どうぞ」
『失礼します』
そう言って部屋に入って来たのは、ソフィーだった。
「何かあったの?」
「はい。先程『鳳凰商会』の使者が参りまして、手紙を渡されました」
「手紙?」
僕はその手紙を受け取り、中身を開ける。
「何々、……『頼まれていた件について、報告を聞きたければ、店に来い。 Y』か」
まさか、もう情報を手に入れたとは、早すぎないか?
それとも、流石はユエと取るべきかな。
まぁいい。情報は手に入った。なら、行くだけだな。
もう、夜だけど、まぁ、出ても問題無いか。
あまり、目だっても仕方が無いので、ルーティ達を護衛してもらおう。
ソフィーにルーティ達を呼ぶように頼んだ。
で、ルーティ達と一緒に館を出たのだけど、問題が一つできた。
「……ふふふ、夜の散歩も悪くないですね~」
何故か、ソフィーが僕と一緒に居る。
ルーティ達を呼び出し、そのまま一緒に行こうとしたら、ソフィーが付いて行くと言い出した。
僕は断ったのだけど、ソフィーが。
『連れて行ってくれるのでしたら、姉君方にはこの事は話しません』
と言われて、仕方が無く連れて行く事にした。
乳母というだけあって、僕が嫌がる事が分かっている。
しかし、こうして歩いていても、分かるのだか。
ブルン! ブルン!
ソフィーがただ、歩いているだけで、胸が揺れる。
巨乳好きなら、たまらない光景だ。
近くを歩いている人も思わず目を奪われていた。
だから、一緒に歩きたくないんだよな。目立つから。
「どうかなさいましたか?」
ソフィーが不思議そうな顔をしながら言う。
本人は見られている自覚がないのか、そう聞いてくる。
「ソフィーが綺麗だから、皆見ているんだよ」
「まぁ、こんなオバサンを見ても、何も面白くもないでしょうに」
ソフィーは微笑み。
そんな事は無いたと言わんばかりに。
「本当だよ。正直に言って、普段から見馴れてないと見惚れそうだよ」
「あらあら、リウイ様たら♥ こんなオバサンをからかっても、何も出ませんよ」
本気なんだけどな。
まぁ、本人がそうとるなら、いいか。
そう思いながら、僕達はユエの店に向かう。
「ようこそ、リウイ殿。本来ならこちらから参る所を、お呼び立てして申し訳ない」
店に入ると、ユエは待っていたのか、僕達が店に入ると挨拶してきた。
「はっはは、貴女と僕との仲じゃないか、これくらい気にする事ではないですよ」
友達なんだから。
「そう言っていただけてありがたく思います」
ユエは笑顔で頭を下げる。
「では、上へ」
そう言って、ユエは僕を案内してくれた。
そして、僕の後をソフィーがついてきた。
「……あの、ソフィー?」
「はい。リウイ様」
「別について来なくても、いいのだけど」
「いえ、護衛としてお供」
「いらないのだけど」
「いえ、何が起こるか分かりませんので」
「でも」
「どうぞ、お気になさらずに」
むう、仕方がないか。
止む終えず、一緒に行くことにした。
そう歩いていると、ユエが僕の隣にやってきた。
「ノブ。この女はコレか?」
ユエが小指を立てた。
「ちがうよ。乳母だよ」
「成程。この者が乳母か」
ユエはチラリとソフィーを見る。
「……ふむ。そうか」
ユエはそう言って、案内を続けた。




