第24話 この二人、相性悪いのかな?
その夜。
雑務を終わらせた僕は、私室で一休みしてから、エントランスホールに行く前にティナ達の部屋に行く。
先程の話を聞いていないからな、
僕はまず。アルネブの部屋に向かう。
特に意味はないが、部屋の近さで言えば、アルネブの方が近いからだな。
部屋を出て少し歩くと、アルネブの部屋の前に着いた。
ドアをノックしようとしたら。
ガチャッという音がして、ドアが開いた。
「何か、御用ですか? リウイ様」
「お、おおっ」
いきなりの事で驚いた僕。
「ど、どうして、僕が来た事が分かったの?」
「リウイ様の足音がしたので♥」
足音ね。
まぁ、アルネブは兎の獣人だから耳が良いのは分かる。
それはまだ良いけど、足音で人を特定するなんて凄いな。
「凄いね」
「えへへ」
可愛い笑みを浮かべるな。
年上なんだけど、こういう可愛い笑みを浮かべると可愛いと思えた。
おっと。その微笑みに見惚れている場合じゃないな。
「これから、出かけるけど、暇かな」
「大丈夫です。少しお待ちを」
そう言って、アルネブは部屋の中に引っ込むと、直ぐに出て来た。
準備万端にして。
というか、何処かと戦争をしに行くの? という格好に見えるのだけど。
まぁ、良いか。
「じゃあ、行こうか」
「はいっ」
「皆の所に行く前に、ちょっとティナの部屋に行かないとね」
「どうしてあの子の部屋に行くのですか?」
「今日、出掛ける事を話してないから」
「そうなのですか。それを伝えにいくのですね」
「ああ、アルネブとティナにも居たけど、その人達には別の人やって伝える様にしているから大丈夫」
「そうですか。……あれ、これってもしかして、わたしの所に先に来てくれたという事よね」
何か、アルネブがニコニコしだしたけど、何でだ?
「じゃあ、あの貧乳娘の下に行きましょうか」
何か、不穏な言葉が聞こえた気がするけど、気のせいだろうな。
僕はアルネブを連れて一緒に、ティナの部屋に向かう。
ティナの部屋の前に行くと、僕はドアをノックした。
少しして、返事が来た。
『だれ?』
「僕だよ。リウイだよ」
直ぐにドアが開いた。
「何、今日も東地区に行くの?」
「うん。そんな所」
「そう。分かった。……うん?」
ティナは僕の後ろにいるアルネブを胡乱な物を見るかのような目で見ている。
逆にアルネブはニコニコしている。
「どうして、その女が居るの?」
「ああ、実は」
「リウイ様が、あなたよりも先に、わたしの部屋に来たからよっ」
僕より先に、アルネブが所々強調しながら言いだす。
それを聞いてティナはしかめ顔になる。
「な、なんですってっ⁉」
ティナの身体からスパークが走る。
それを見てアルネブはますますニコニコしだした。
僕を挟んで、二人の間に火花が散っているのが見える。
「こほん。ほら、早く行くよ。皆、待っているんだから」
僕がそう言うと、ティナはアルネブを睨むのを止めて、部屋に引っ込むと直ぐに戦闘衣装に着替えた。
「じゃあ、行こうか」
「「…………」」
僕がそう言っても、二人は何も言わなかった。




