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第21話 じゃあ、調査開始

 三時間後になったら、バイアさん達が来るので、その前に話をするべき人達を呼んだ。

 無論、アマルティアとアルネブ達だ。

 本人達を呼んで、仕事を手伝ってくれないかと言っている最中に二人は「「やります」」と目を輝かせて言う。

 これで、二人。

 後は三時間後にどれだけ、手を貸してくれるかだな。


 三時間後。

 僕達はバイアさんを待っていると。

 ドアがノックされた。

「どうぞ」

『入るぜ』

 今度は静かにドアを開けて入って来たバイアさん。

 バイアさんはリッシュモンドに言われた通りに、話をした人達を連れてきてくれた。

 アルトリアはいつも通りだった。部屋に入るなり、僕に一礼する。

 デネボアさんはムスッとした顔で、部屋に入る。

 まぁ、これはいつも通りだから良い。

「はぁい。リウイ君。元気~」

 そう言うのは、ボノビビさんだった。

 手を振りながらフレンドリーに振舞うその姿を見ていると、アクが強いとは思わないだろうな。

 僕は手を振る。

「失礼します」

 一礼して礼儀正しく部屋に入るのは、ランシュエだ。

 銀色の髪を腰まで伸ばし、童顔の女性だ。

 身長もティナと同じ位だから、それほど高くは無いのだが、でも、僕よりも少し高いぐらいになっている。何か十センチぐらいある歯がついている下駄を履いているからだ。

「失礼」

 そう言って部屋に入って来たのは、一番異様な姿をしていた。

 下半身が蛇の身体なのはまだ受け入れる事は出来るが、何故か顔半分隠す仮面を被っている。

 ハダさんは緑色の鱗に覆われた下半身に、上半身は腹や肩などを露出したセパレート水着みたいな服を着ていた。

 服は民族衣装で分かるのだが、何でか仮面を被っている。

 本人に曰く〝わたしの目は良すぎるので視力を抑える為です〟と言った。

 でも、その仮面だったら完全に視界を遮っているのでは? と思う。

 そう思ったが、前世で呼んだモンスター娘が出て来る漫画で、ラミアがピット器官とかいうもの使って主人公を追っかけていた事を思い出して、それ以上何も言わなかった。

「おい。領主様っ。バイアの姐さんから呼ばれてきたけどよ。何か用か?」

 この可愛い声で蓮っ葉口調なのはサンゴちゃんだ。

 年齢を聞いたら、僕よりも一つ下と聞いたので「ちゃん」づけしている。

 後ろで結んだ赤交じりにオレンジ色の髪から覗く鼠耳と尻尾にをつけて、今も尻尾を左右にブンブン振っている。

 可愛い顔立ちで蓮っ葉口調で喋るのはギャップがあるな。

 本人はこういうのが楽だそうだ。

「良く来たね。サンゴちゃん」

 前世でも今世でも、妹という存在にあった事はないので、サンゴちゃんを見ると頭を撫でてしまう。

「こら、頭を撫でるなっ」

「あっはは、ごめんごめん」

 と言いながら、頭を撫でるのを止めない僕。

 この子。何か反応が面白いんだよな。

 一頻り撫でたら、僕はサンゴちゃんの頭から手を離す。

「ったく、髪のセットが崩れるじゃあねえかよっ」

 ブツブツ言いながらも、強く抵抗しないんだよな。この子。

 あまり、頭を撫でられ事が無いのかもね。

「で、リウイ殿。我々を呼んだ理由をお聞かせいただきたい」

「ああ、そうだね。実は」

 バイアが見た事についての説明から、どうしてそう言う事をしたのかを、皆に話す。

「成程。理解した。それでわたし達の手を借りたいという事だな」

「その通り。手を貸してくれるかな?」

「一つ確認したい」

 デネボラさんがそう訊いてきた。

「何をかな?」

「リウイ殿の仕事の手助けをして、我々には報酬は出るのか?」

 ふむ。成程、タダで手は貸さないという事か。

「デネボラ殿。貴殿の部族の領地は、リウイ様の手で暮らしは楽になったと言うのに、更に利益を求めるのは欲深すぎると思うが?」

 アルトリアが釘を刺してきた。

「我が部族はリウイ殿に従属はした。だが、部下を労わるのは上に立つ者の義務だ。暮らしは楽にはなったのは認めよう。だが、我が部族にもたらされる利益はさほど入って来ないのは、そちらの怠慢だ」

 耳が痛いな。交易で手に入る利益は、関税で少し削られているのは確かだからな。

 なので、各部族に十分な利益は入っているのかと言うと、微妙な所だ。

「楽になった分、その稼ぎは稼いでも利益にならなければ結局の所、無意味な事に変わりないのだ。その上で、タダ働きなどは御免被る」

「貴様っ。この場で首を斬られたいようだな」

 アルトリアが腰に差している剣を抜こうとしている。

 やばいな。ここは抑えないと。

「はいはい。二人共。抑えなさいっ」

 ボノビビさんが手を叩いて、二人の注意を削ぐ。

「でも、ボノビビさん」

「デネボラも、別に間違った事を言っている訳じゃあないわ。でも、話は最後まで聞いてから断っても良いと、お姉さん思うわ」

「むっ。確かにそうだな」

「でしょう。だから、二人共。話は最後まで聞きましょうね」

 デネボラとアルトリアは一瞬だけ目を合わせると「ふん」と言って顔を背けた。

 ふぅ、これで話を進める事が出来るな。

 ボノビビに感謝しないとな。

 僕は目でありがとうと伝えると、ボノビビサンはウインクして返礼した。

「さて、話を続きといこうか。で、この仕事を手伝ってくれたらだけど、この仕事が出来たら、ある政策を行う予定だ」

「政策? どのような?」

「名付けて、楽市楽座。じゃなくて自由貿易都市計画」

「自由貿易都市計画?」

「何ですか、それは?」

「簡単に言えば、この都市で出自、地位、種族に関係なく自由に商売できるようにするのさ」

「マジで?」

「うん。マジのマジ」

「でしたら、リウイ殿がそれを行えば良いのでは?」

「この計画には問題が一つある。それはその自由に商売するには、商人達を統制する商人が必要なんだ。僕が商人達を統制するとしたら、どうしても手が回らない所が出て来るからね」

「つまり、商人たちの統制は商人達に任せて、その商人達が手に余る事については、リウイ殿が手を出すという事ですか?」

「その通りだよ。ランシュエ」

 この子、頭の回転早いな。

「成程。その商人たちを統制する商人の一番有力候補が話に出た『鳳凰商会』ですか」

「その通り。という訳で、手を貸してくれないかな。上手くいけば、関税を無くすことができるから」

「よし、その話、お姉さんは乗った」

「あたしも乗ったぜっ」

「わたしも」

 ボノビビさんとバイアさんとハダさんは乗ったと。

 他の人達はどうだろう?」

「二人が乗るんだったら」

「我が部族にも利益になりそうですし」

「ご命令とあれば」

 サンゴちゃん、ランシュエ、アルトリアは乗ったと。

 デネボラはどうなんだろう。

 見ていると、目を瞑り考えているようだ。

「……そうだな。わたしもその話に乗ろう」

 よし。これで人手は集まった。

 今夜から仕事開始と行こうか。


 

 

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