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第8話 試験結果

「「「うおおおおおおおおおおおおっっっ‼‼」」」

「何だ⁈」

「カチコミか⁈」

「おい、何かよくわからない奴らが、こっちに向かって来るぞ?」

「どっかのチームのカチコミだっ。てめえら、俺達に喧嘩を売った事を後悔させてやれっ」

「「おおうっ‼」」

 僕達が吠えながら、集会場に突撃、いや特攻かな? を掛けると『クリムゾン・ティガー』の人達は驚きはしたが、直ぐに応戦しだした。

 集会場ではお互いの得物をぶつけたり、殴り合いが行われていた。

 そんな中で、僕は状況を観察していた。

 向かって来る人がいたら。

「てい」

「ぐへっ」

 釵で攻撃して気絶又は戦闘不能にする。

 腹を突き刺せば、簡単に出来る。

 近くの味方が危なそうになったら。

「大丈夫ですか?」

「あ、ああ」

 その人を助けたりしていた。

 状況を見るに、こっちは百人ぐらいで、向こうは五十人ぐらいだな。

 でも、戦況は拮抗していた。

 こちらが弱いのか、それとも向こうが強いのかは分からない。

 ともかく、今は怪我しない程度に頑張ればいいか。

 ティナの方は如何だろうと思い、ティナの方に目を向ける。

「てえええいっ」

「がっ⁈」

 スリングショットでそこいらにある石をぶつけている。

 ティナが狙っている所が急所なのもあるけど、あのスリングショット結構な威力だな。

「まだままだ、行くわよっ」

 ティナは乱れ撃ちをを始めた。

「ぶぺっ」

「ごっ!」

「ひゅぱあっ⁈」

 全部、急所に当たって凄いんだけどさ。

 ティナ。最後の人だけ、何故そこに当てたの?

 男性にとって一番狙われたくない弱点だよ。そこは。

 そこに当たる所を見て、敵味方全ての男性は思わず目を背ける。

 僕はそこに当たった人に合掌した。

 やがて、こちらのメンバーも戦闘不能になっていく人が多くなってきたが、向こうも僕達と同じ位に戦闘不能になっていった。

 このまま行けば、ほどなく終わるだろうなと思っていたら。

 ピーという笛の音が聞こえてきた。

 この音は、警備兵が応援を要請する時に使う笛の音だ。

 まずい。このままだと程なくして、警備兵が来る。

 逃げないと駄目だ。

 僕が此処にいたら、色々とまずい。

 領主なのにこんな事をしているのと、夜、勝手に館を抜け出した事で。

 ティナを見ると、ティナも同じ思いの様で、僕の顔を見て頷いた。

 それを見た僕も頷き、そして、その場を全速力で駆けだした。

「警備の兵が来るぞっ。逃げろっ」

 駆けながら僕がそう叫ぶ。

 すると、敵も味方もキョトンしていたが、直ぐに言葉の意味が分かり、皆四方八方の散った。

 僕がその集会場を抜け出ると、監督役のメンバーに人達は居なかった。

 何処に行ったのだろうと思っていたら、向こうの道から明かりが見えた。

 まずいっ、警備の兵だ。

 何で、分かっるかと言えば、それは簡単だ。

「御用‼ 御用‼ 御用‼」

 そんな事を言いながら明かりを持って向かって来るのは警備兵しかいないから。

 ちなみ、そう言うように指示したのも、僕なんだけどなね。

 時代劇とかだったら、そんな事を言いながら犯人とか捕まえるシーンがあったので、面白そうだから、そう指示したんだよ。

 でも、こうして見ると、「御用」と言いながら駆けだしてくる人達を見ると、結構怖いな。

 何か悪い事をした気分だ。

 まぁ、したんだけどね。はははっは。

「り、じゃなかった。ウイル。何をしているのよ。早く行くわよっ」

「ああ、で、何処に行こう?」

「とりあえず、あのカフェに行くわよっ」

「分かった」

 僕達は『カフェ&バー テンダー』に向かった。


 警備兵に見つからない様に走りながら、僕達はようやく目的の店の前に着いた。

 着いた時には、僕達は息も絶え絶えの状態だった。

 とりあえず、店の中に入る前に息を整えていたら、僕達と同じく試験を受けた人達がまばらにやってきた。皆、捕まらない様に走ったのだろう。肩で息をしていた。

 そして、店の前に着いたのは、全員合わせて十二人ぐらいだった。

 最初は百人いたのに、ここまで減るとは。

 とりあえず、この事を報告する為に店に入るか。

 僕達は店のドアノブを回して、ドアを開けると。

 パン。パンパン。

 というクラッカーを鳴らしたかのような音が響いた。

 な、なにごと⁉

 驚く僕を尻目に、店の中にいる人達が拍手しだした。

「え? えっ⁉」

 何事ですか?

 そう思っていると、僕達を監督していたメンバーの人達が前に出た。

「おめでとう。この店に来れた人達は、全員合格よ」

「へ? 合格?」

「そうだ。これで、お前達は仮メンバーだ。よろしくな」

 男性のメンバーが僕達の肩を叩いた。

 この反応を見る所、もしかして。

「試験の合否は、この店に戻って来る事なんですか⁉」

「ああ、そうだ。じゃなかったら、あんな事するわけないだろう」

「確かに」

 集会場にカチコミをして、警備兵が来たら面倒だからな。

「あの、捕まった人達は?」

「暫く牢に居るだろう。まぁ、その内解放されるから大丈夫だ」

「そうですか」

 捕まった人達が出来るだけ早く解放される様に手を回しておこう。

「さて、仮とは言え新しいメンバーが入ったからな、自己紹介を兼ねた歓迎会をするぞっ」

 男性メンバーが指差した先には、飲み物と軽食が用意されていた。

「「ようこそ『プゼルセイレーン』へ」」

 メンバーの人達にそう言われ、席に座る様に促された。僕達は席に着いた。

 とりあえず、仮メンバーとはいえ、このチームに入る事が出来たな。 




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