閑話 レバニー族の族長交代
この閑話は次で終わりです。
僕はレバニー部族の現族長のアルネブの弟で、次期族長のアルベル。
今日は、姉さんのお供で、部族の人達と一緒に護衛として部族長会議についてきた。
姉さん曰く、そのうち、会議にも出席してもらうが、今日は空気を味わいなさいとの事だ。
僕としてもいずれは族長になるのは分かっているので、文句も無く姉さんについてきた。
これも将来の為だ。例え。
「はあああっ、可愛いわ。ベルちゃん♥」
「ちょっと、族長が居ないからって、独り占めはしないでよっ」
「そうよ。こっちに寄越しなさいっ」
護衛の人達が僕を抱き枕のような扱いをされても。
僕はどちらかと言うと、可愛い部類の顔立ちの様で、どうも女性から受けが良いと、部族の友達が教えてくれた。
僕としては、モテるにしても男性の魅力でモテる方が良いな。
そう思いながらも護衛の人達の可愛がり攻撃を受けている。
僕の部族は男女比率が一対百だからか、重婚も認められているし、他部族との者との結婚も許されている。まぁ、僕は次期族長だから部族の女性と結婚しないと駄目なんだけどね。
それが分かっているのか、護衛の人達は僕を可愛がっている。自分を未来の族長の妻になる為。
僕がそれが分かっているので、別に心を開いたりはしない。
「や、やめてください。・・・・・・胸があたっていますっ」
と言うのだが、皆やめてくれない。
「「「きゃああっ、可愛いい‼」」」
黄色い悲鳴をあげて余計に可愛がってくる。
はぁ、早く姉さん戻ってこないかな。
そう思っていると。
「皆、居るかしら?」
姉さんが戻って来た。
護衛の人達は、姉さんを見るなり、僕を手放して整列した。
「これは、族長。お早い御帰りで」
「会議は良いのですか?」
皆、先程とうってかわって真面目な顔をする。
「……貴方達、またベルを玩具にしたわね」
姉さんがそう言うと、皆明後日の方向を向いた。
「まぁ、良いわ。誰か縄を持ってきて」
うん? 何に使うんだろう?
護衛の人が縄を持ってきた。
「それでわたしを縛りなさい」
「「「はぁ⁉」」」
「いいから、早くっ」
何を、言っているんだ? 姉さん。
「族長。何故ですか?」
「・・・・・・訳は後で話すわ。早く縛りなさい」
「でも」
「早くしなさいっ」
姉さんが凄い目で僕達を見た。
僕達は仕方が無く、姉さん達を縛った。
「じゃあ、行くわよ」
「え、何処にですか?」
「会議場の外に行くわよ」
縛られた姉さんはそのままの状態で、外に出た。
僕達もその後に続いた。
そうして歩いていると、何か皆騒いでいた。
何かあったのかな?
そう思いながら、姉さんの後に付いて行くと、外には何か巨人族の人達が居た。
何か担いでいるけど、何だろう?
そして、縛られた姉さんはその巨人達の下に行く。
「ね、姉さん」
僕はそう呼びかけるが、姉さんは何も言わず、そのまま進んだ。
そして、器用に座った。
「…………」
姉さんは座って、何も言わない。
ど、どうして、こんな事をしているんだろう。
僕達は訳が分からず、アタフタしていた。
そうしていると、巨人が担がれたモノを下ろした。
その担がれた物から、誰かが降りて来た。
見た感じ、僕と同い年位の魔人族の少年だ。
「誰だろう?」
「さぁ?」
僕達はその降りて来た男の子を見ていると。
「うん?」
後ろから足音が聞こえて来たので振り返ると、『シルベン』族族長のマルコシアス。『イシメオン』族の族長エリュマントス。『ホーユス』族族長デイオメデスだ。
どうしてここに来たのだろう?




