第101話 これで全部の部族を従属できた
アルフレッドさんがヴェーアハトさんとビクインさんの二人を連れて来た。
二人が室内に入ると、ル・ボンさんが立ち上がり一礼した。
「お初にお目にかかる。わたしはシャルル=ドゥ=ブルロワ=ヴァルゴーニュと申します」
「初めまして、昆虫人族のアベビーネ族の前部族長であるビクインです」
「ワタシは、アイゼンブルート族のジェネラルゼーリエが一機。トゥープヴェーアハトと申す」
二人はル・ボンさんと挨拶した。
うん? 今、ビクインさんは「前」部族長とか言わなかったか?
聞き間違いかな。
「それで昆虫人族とアイゼンブルート族の方々がこうして来たという事は、そちらの考えも決まったと考えて宜しいのかな?」
「ソの通りだ。我ラアイゼンブルート族は魔国に従属する事に決まっタ」
「昆虫人族も同じです」
「後、巨人族モ同じだそうダ」
おお、これでこの樹海で暮らしている部族全て魔国に従わせる事が出来た。
「おめでとう。リウイ殿」
「ありがとうございます」
これで、後は十二氏族の族長達が居る所に戻れば問題ない。
でも、このまま戻っても何の証拠も無いな。そこはどうしようか。
「であれば、ここは『部族会議』を行うべきだな」
「何ですか? その『部族会議』って?」
「その名の通り、この樹海で暮らしている部族の者達を集めて、会議を行うのだ。まぁ、ここ数百年していなかったので、かなり久しぶりに行うがな」
「へぇ、そんなのがあるのですね」
「うむ。リウイ殿、ここは貴方の命令でその『部族会議』を行うべきだ」
「僕の命令でですか?」
つまり、僕の名の下でその『部族会議』を行うという事か?
そうする意味があるのかな?
「成程。リウイ殿ノ命令で行う事で、リウイ殿を樹海にいる全ての部族ヨリも上の存在と解らせる為に、行うトいう事か? ル・ボン卿」
「その通りだ。ヴェーアハト殿」
「承知した。我が部族ガ各部族の使者ヘトなろう。場所はアソコか?」
「そうね。場所は『部族会議』が行う時に使うと決まっている場所にして、この樹海の中で唯一の不可侵領域である場所『世界樹の広場』ね」
世界樹の広場ね。
いやぁ、そんな名前が出てくると、ここはファンタジーな世界だと本当に思うな。
巨人とかダークエルフとか居るから、そうだろうと言われたらそうかもしれないけど。
「では、ワタシはこれデ」
ヴェーアハトが一礼したら、部屋を出ていった。
「じゃあ、わたしは準備が整うまで、リウイ君と一緒にお茶でもしていましょうね」
とか言いながら、僕の隣に座っているビクインさん。
それにより、アマルティアとカーミラさんが睨んでいます。
「ははは、リウイ殿はモテますな」
違います。これはモテているのではなく、ただ遊ばれているだけです。
はぁ、頼むからこの屋敷を破壊する程の揉め事は起こさないでくれよ。
そう願いながら、僕は出された茶を啜る。
後日。
ヴェーアハトがやってきて、各部族に使者を出して近日中に『世界樹の広場』に集まるそうだ。
各部族から族長又は代表者を出席する形にするそうで、今各部族はその代表者を選んでいる最中だそうだ。ちなみに吸血鬼族はル・ボンさんになった。
公王本人は出席したかったそうだが、部下の人達が止めたそうだ。
まぁ、今の地位に就いて日が浅いようだから仕方が無いな。




