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第46話 後、少しで目的地だ

 都市の散策を終えると、僕はティナに出掛ける事を話した。

 何処に出掛けるとの聞いてきたので、出掛ける事になった経緯を簡単に話した。

 ティナは何か言いかけそうにだったが、口を閉じた。

 そして「じゃあ、帰って来るの待っているからね」とだけ告げた。

 僕はその言葉を聞いて頷いた。

 そして、翌日『カオンジ』を出発した僕達は、一路『ダラノ』まで駆けた。

 今の所、敵の伏兵にもあっていないので大丈夫だと思う。

 問題は話し合いの場で、僕を捕まえるかも知れないという事だ。

 そうなったら、流石に戦争になるな。

 向こうは交渉するつもりはないと言っているようなものだからな。

 そう考えながら、僕達は『ダラノ』にもう少しで着くという所まで来た。

 あと、もう少しなので、ここで休憩する事にした。

「ここまでは問題なく進めたな」

「そうだね」

「問題は此処からですね」

「ああ、十二氏族の連中がどんな手段を取るかだな」

 母さんの言う通りだ。

「くっくく、もし話し合いの場で問答無用でお前を捕まえるなら、こちらもそれなりの手段に打って出るだけだからな」

 母さん。子供が見たら泣き出しそうな顔で笑いながら言うと、こっちが悪役みたいだから止めて。

「具体的にはどんな手段を取るのですか?」

 アリアンも訊ねない! 

 まぁ、ちょっと気になるけど。

「なに、簡単だ。十二氏族の族長達を一人残らず捕まえて、あいつらに無条件降伏させればいい。邪魔する奴は全員蹴散らしながらな」

「成程」

 アリアンは感心したように頷いた。

「成程じゃないからっ⁉ というか、母さん、まさかだけど話し合いがこじれそうになったら、何処かの族長を攫うとか考えてないよね?」

「何を言っている? そんなの状況次第だろう」

「状況次第でも攫ったら駄目だからね!」

「っち、・・・・・・まぁ、攫うよりも腕の一本ぐらいへし折った方が簡単か」

 何か、不吉な事を言ったような気がするけど、ここは聞き流そう。

 そろそろ、休憩も終わりにしようかと思っていたら、前方から砂煙があがった。

「ここで奇襲か、タイミングといい敵もなかなかだな」

「感心しないで迎撃してくれるかな」

「いえ、大丈夫でしょう」

 母さん得物を抜こうとしたら、アリアンが手で制した。

「アリアン?」

「向こうは戦闘する気はなく我らを迎えに来たようです」

「どうして分かる?」

「目を凝らして見れば分かるかと」

 そう言われて、砂煙が上がっている所を見る。

 僕は良く見えないけど、母さんは見えるようだ。

「一、二、三、・・・・・・十騎ていどか、ふむ。だとしたら出迎えか」

 つまらなそうに言って、獲物をしまう母さん。

 先程よりも近づいてきたので、僕にもようやく見えた。

 本当に十騎ぐらいしかいないな。

 それぐらい数で奇襲を掛けるとは思えない。母さんが言ったように出迎えだろう。

 そして、砂煙をあげる一隊が、少しスピードを落として近づいて来た。

 僕達から二十歩ぐらい離れた所で停止した。

 出迎えに来てくれたのは、どうやらケンタウロスだから『ホーユス』族のようだ。

 下半身は馬だけど、顔が竜の顔をしていたり、人の顔をしていたり、獣の顔をしていたり、角が生えていたりと色々とバリエーションがある。

 その中で金髪を真ん中分けにした人の顔をしたケンタウロスが前に出た。

「わたしは『ホーユス』族族長デイオメデスが嫡子ユーサーと申します。そちらにおられる御方がリウイ様でしょうか?」

「そうだ」

 返答しながら馬を進ませた。

「僕がこの『オウエ』の領主リウイだ」

 ユーサーという人の後ろのお付きの方々に見える様に前に出た。

 僕の顔を見るなり、騒然とする。

 ユーサーは肩越しに振り返らせて静かにさせた。静かになると、胸に手を添えて頭を下げた。

「ようこそ、お越しくださいました。これよりは、我らと共に参りましょう」

「頼む」

 僕はそう言って、ユーサー達を先頭にして進んだ。

 さて、何が起こるかな。

 








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