245匹目 第二回闘技大会本選第二試合先鋒戦
Vサモ4巻の発売が12月10日に決定!
コミックは現在3話まで公開中!
4巻のキャラデザが今回公開!
ふぅ・・・番宣終了。ではまた後書きで!
『両選手開始位置について……』
『見合って見合って……』
ステージの真ん中で、リアさんとイナリが見合ている。
イナリは戦う気満々で構えているのに、リアさんは自然体でただ立っているだけに見えるな。一見隙だらけなんだけど油断はできないよな。
「来なさい『人斬り包丁』」
え、何その物騒な名前の包丁。
『『試合開始だぜ(だよ)!!』』
「コーン・・・」
「ふふ。どうしたの?かかってらっしゃい」
『なんか肉切り包丁みたいのが出てきたね~。なにあれ?』
『どこから説明するべきか・・・武器には複数の系統が設定されてる物があって、その系統のスキルがあればスキル補正がかかるんだぜ。例えば、ハルバードなら槍と斧。モーニングスターなら棍と鞭。スコップなら剣と槍と棍と盾って感じだな』
右手に中華包丁のような刃が長方形の包丁を握ったリアさんが、左手の指をクイッとしてイナリを挑発してる。
なんかリアさんのアクション全てから強者の匂いがしているのは気のせいだよね?商人だもんね?解体人とかじゃないもんね?大丈夫だよね?
『待って。なんかおかしいのがなかった?武器じゃなさそうなのに優秀過ぎるのがあった気がするんだけど?』
『気のせいだろ。スキル補正は武器の系統内の一番スキルレベルが高いものが適応されるんだが、人斬り包丁の系統は剣と料理なんだぜ!』
『ほー。料理スキルで使える包丁・・・包丁ってだいたいそうじゃないの?』
『大体の包丁は装備じゃなくてアイテムだからな。武器として使える珍しい包丁って感じだぜ』
「コーン!」
「あら。いい火力ね。チャーハンもパラっとあがりそうだわ」
「コン!?」
近づかない方が良さそうだと判断したのか白炎狐火で攻撃したイナリだったが、リアさんが挑発していた左手首をクルリと返すとその手に丸い中華フライパンが現れ、狐火を全て吸い込んでしまった。
えー。なにあのフライパン。炎を吸い込むのか?イナリとの相性悪っ!
『包丁の次はフライバンが出てきたね~。中華料理でも作るのかなぁ?はっ!まさか材料はイナリちゃん!?』
『キツネを材料にした中華料理か・・・ありそうだな』
「ふふ。火力を余すところなく利用できる素晴らしいフライパンでしょう?」
「コーン・・・」
イナリの白炎狐火を吸い込んだからか、リアさんの持つフライパンが純白に変わっている。それどころか薄っすらと湯気が昇っているようにも見えるな。あれに触ったら熱そうだ。
『もう分かったよ~。あのフライパンは盾系統が入ってるんだね~』
『いや?あのフライパンは普通の料理道具で装備じゃないぜ。虚空から取り出したのは料理スキルの効果だな!』
『・・・もう、装備か装備じゃないかの区別が全然つかないんだけど・・・』
『装備メニューで装備できるかどうかの違いだな。武器や防具には攻撃力や防御力のプラス効果が付いていて、装備したらその効果を得られるだろう?アイテムだとその効果がないんだぜ!』
「コーン!」
「あら、危ない」
狐火に効果が無いと分かると近接攻撃に切り替えたイナリが爪で斬りかかり・・・フライパンでいなされて包丁で尻尾を斬りつけられた瞬間、ぽふんと気の抜けた音がしてイナリの分身が消滅した。
ビビった・・・イナリの妖術か。幻術から進化した妖術は、触る事のできる分身を作る事が出来るんだよね。一撃喰らうと消えちゃうけど。
妖術はイナリのとっておきの隠し技で一回戦では使わずにとっておいたのに、リアさん相手には躊躇いなく使ったな・・・。使わなかったら尻尾を持っていかれていたことを考えるとイナリの判断は大正解だったわけだ。
『・・・あれぇ?おかしいなぁ。リア選手って商人で、戦闘職じゃないはずだよね~?』
『それ前の試合の時にも言ってたぜ。商人に必要なのは速さと正確さなんだってよ。どっちかと言えば料理人として戦っている気がするが、料理人に必要なスキルも似たようなものだぜ』
「残念。偽者だったわね。妙な感じはしたからそんな気はしてたけど。同じ手に二度は引っかからないわよ?」
「コーン・・・」
イナリが弱り切った様子で尻尾もしんなりしてる。十八番の狐火を無効化されて、隠し玉の妖術も効きが悪いもんな。
リアさんは敏捷と器用に特化してるのか・・・火力自体はそれほどでもなさそうだが、カウンタータイプなのかな?遠距離攻撃を無効化されて近接攻撃はカウンターを合わせられるのね。厄介極まりないわ。
どことなくボーパルの戦闘方法に似ている気もするが、ボーパルは相手の攻撃を叩き潰して反撃を叩きこむ感じだから、防御寄りのリアさんとは違うかな。
『むむっ!イナリちゃんが困った様子でしんなりしてる!そんなイナリちゃんもかわい~ね~。しんなりキツネ尻尾をもふもふしたい~』
『遠距離攻撃を封じて近距離ではカウンターか。リア選手は筋力のパラメーターが低そうだし、理にかなった戦闘方法だぜ』
「ねぇ、イナリちゃん。部位欠損って知ってるかしら?」
「コン・・・?」
「クリティカル攻撃が発生した時に稀に発生する状態異常でね。手足や尻尾なんかが千切れちゃうのよ」
言い方ぁ!いや、間違いじゃないけどさぁ。実際イナリと戦った時に、ボーパルがイナリの尻尾を一本千切ってたしね。
『なんだって!?イナリちゃんの尻尾が千切れちゃう!?テト!なんでそんな機能つけたの!すぐに廃止して!』
『無茶言うなよ・・・それにクリティカルが出たら全部部位欠損になる訳じゃないぜ』
「部位欠損の発生条件はクリティカル攻撃時に、特定の属性で特定の部位を攻撃する事よ。つまり、イナリちゃんの尻尾を千切るには斬属性で根元を斬れば一発ね」
「コ、コン・・・」
「例えばこの人斬り包丁みたいな武器で」と、言って包丁を撫でるリアさんに、イナリのガクブルが止まらない!
だ、大丈夫だぞイナリ。クリティカル攻撃なんて、そうそう起きないからクリティカルな訳だし・・・。
「ちなみにクリティカルの発生確率は器用値依存で、この人斬り包丁はクリティカル発生率上昇の効果がかかってるの。妖狐はボスとして出てきたから、部位欠損箇所も調べが付いてるわ。尻尾の付け根と、手足の付け根・・・あとは首ね」
「コォォン・・・」
イナリさんなんか、泣き入ってませんか?尻尾を足の付け根に挟み込もうとしているみたいだけど、もふもふ過ぎて入ってない。体もプルプルしてて、見てる分にはちょっとかわいそうだけどかわいいよね。
『ちなみに人斬り包丁は名前の通り対人特効も乗ってるぜ。代わりに、無機物相手だと攻撃力が0になるがな』
『半泣きでプルプルしてるイナリちゃんもかわいいなぁ~。かわいい子ってイジメたくなっちゃうよね~』
「私の攻撃力じゃクリティカルを連続で出してもイナリちゃんを倒すのに時間かかっちゃうのよね。全ての部位を切断してから切り刻んでもいいんだけど・・・お互いのためにも首を刈らせてくれないかしら?」
「コォォォォン!?」
いつも通りのニッコリ笑顔で恐ろしい事を言うリアさんに、ついにイナリがガチ泣き入っちゃった。
いや、正直俺も怖いっす・・・今にもリアさんにベッタリ付着した返り血が幻視できそう・・・。まさかリアさんも幻術持ちだった!?イナリは幻覚無効なのにおかしいなぁ・・・。
『うわぁ・・・』
『あれ?かわいい子をイジメたくなっちゃうんじゃなかったのか?』
『分かってないなぁ~テトは。全然分かってない。泣かないギリギリのラインを責めて、半泣きでプルプルさせてるぐらいが一番かわいいんだよ。ガチ泣きされちゃうと罪悪感がね・・・』
「嫌なら仕方ないわね。まずはその厄介な尻尾から切り取らせてもらうわね」
「コォォォォン!?」
「降参!降参しますぅ!!」
完全にイナリの心が折れて、脱兎の如く逃げ出そうとしてステージの境界にぶつかり、それでも逃げようと境界の壁を爪でガリガリしてる。
そのイナリの背後に「あらあらうふふ」とばかりに朗らかに笑ったリアさんが人斬り包丁片手に迫った所でリタイアを宣言した。
イナリの心が完全に折れてるし、これはもう勝てないでしょ・・・てか、尻尾と手足を千切られたイナリなんて絶対見たくない。トラウマになりそう。見てる全員の心に傷ができるわ!
『そこまで!イナリ選手ギブアップで試合終了だぜ!!』
『終了!終了だよ!攻撃禁止だからね!』
「コォォン!!」
「おー、よしよし。怖かったなぁ。イナリは頑張ったぞ・・・」
試合終了と同時に俺の胸に飛び込んできたイナリに押し倒されつつ、よしよしと頭を撫でてやる。
リアさんが「なんとか勝てたわ~」みたいな事言ってるのが聞こえるけど絶対に嘘だ・・・。シルフがリアさんを見てビビってる理由が分かった気がするよ・・・笑顔が普段と一切変わらないんだもの。次にリアさんの笑顔を見た時に、今の事を思い出して震えそう。特にイナリが。
『本選第二試合先鋒戦!勝者リア選手!おめでとう!!』
『イナリちゃんが負けちゃったのは残念だけど、ギブアップしてくれて本当によかったよ~。今はゆっくり休んでね?ね?』
なにはともあれ初戦は敗北。残り二試合は連勝しなきゃいけない訳だ。気合を入れていかなきゃな。
もふもふ!
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VRMMOでサモナー始めましたの1~3巻が大好評発売中!
4巻では12月10日に発売予定!お楽しみに!
お待たせしましたぁ!!ついに、ついにキツネたん装備の公開許可が降りたぜぇ!それじゃあいってみよう!
キツネたんヤバかわかよぉぉ!!
輝く太ももが眩しい!超かわいいんですけどなにこれ。本当に生きてて良かったと思うよねぇ・・・。
このキツネたんが表紙だと更にかわいいんだけど、そっちはまた後日!
四巻初登場の魔人ちゃんとイナリ!
二人ともかわいいなぁ~。魔人ちゃんはナイスドリル。引っ張ってみょんみょんしたい。ティーニャ辺りがやってそう。触発されて大量のフェアリーにみょんみょんされて涙目になって困ってそう。
イナリも優しい表情をしてはる。
妖狐のキリっとした表情も好きだけど、イナリの優しい表情も大好きだわ~。野良犬と飼い犬の違いみたいに見える。まんまか。
大幅な加筆、改変の結果四巻は大ボリュームになっちゃったんだよね。まさかまさかの大変身もあるから絶対見てね♪イナリとミヤヒナが大活躍だったよ~。魔人ちゃんは・・・うん。元気だして?ね?




