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間話 アリィとロイ

 ふふっ、やっと久しぶりにロイ君と二人きりになれたわ。

 そう、私はウィル君とソニンちゃんに別行動で情報収集しようって提案した。

 その方が効率が良い(言い訳)しね!

 それに、ハル君とシャーリーを見てたら、たまにはロイ君と二人きりになりたいと思ったから。


 「ロイ君、どこに(遊びに)行く?」

 「そうだな、酒場で聞くのがいいと思うが、今日も行ったらさすがに、ハルに怒られるしな」


 うーん、ロイ君は私の気持ちに気づいてくれないのかしら?

 たまには二人っきりで遊びたいのに。


 「……たまにはサボって遊ぶか?」

 「えっ!?」

 「まぁたまにはいいだろう。ついでに聞いて回ったらいいし。それに、ギルド長が詳しく知らないんだから早々ゴルゴーラ教を知ってる人も見つからないだろうし。アリィ、どっか行きたいところあるか?」


 なんていう事!?

 私が思ってた事を分かってくれるなんて!

 やっぱ私とロイ君は以心伝心なのね!?

 嬉しい!!


 「……アリィ?」


 あっ、感動し過ぎて返事忘れちゃった!


 「えっ、あっ、うーん……じゃぁショッピング!!」

 「……そう言うと思ったよ。じゃぁ行くか?」


 そう思ってロイ君は左手を私に差し出してくれた。


 「うん!」


 私は嬉しくて、手じゃなくて腕を組んだ。

 だって、嬉しすぎたんだもん!

 やっぱロイ君は私の事分かってくれる!

 ロイ君、だーいすき!!

 私とロイ君は腕を組みながら歩き出した。


ーーーーーーーーーーー


 「ロイ君、どこに行く?」


 アリィからの問いに俺は身構える。

 ここは、答えを間違えると危ない。

 とりあえず俺は時間稼ぎの為に言葉を口にする。


 「そうだな、酒場で聞くのがいいと思うが、今日も行ったらさすがに、ハルに怒られるしな」


 そう言って俺は思考を加速させる。

 アリィがなぜ、ハルとシャーリーを二人にした?

 ウィルとソニンと別行動にした?

 そして今日までの出来事から考えると……


 「……たまにはサボって遊ぶか?」

 「えっ!?」


 違ったか!?

 いや、そんなはずはない!

 最近のハルとシャーリーの様子を見て、二人っきりになりたいと思ったはずだ。

 俺の勘違いか?

 とりあえずもう一押ししてみよう。


 「まぁたまにはいいだろう。ついでに聞いて回ったらいいし。それに、ギルド長が詳しく知らないんだから中々、ゴルゴーラ教を知ってる人も見つからないだろうし。アリィ、どっか行きたいところあるか?」


 ……返事がない。

 やっぱり勘違いか?

 でも、表情は悪くない。


 「……アリィ?」

 「えっ、あっ、うーん……じゃぁショッピング!!」

 「……そう言うと思ったよ。じゃぁ行くか?」


 良かった。

 俺の選択は正解だったようだ。

 ショッピングは大変だが……とりあえず 一安心。

 あとは……。

 俺はアリィに手を出した。


 「うん!」


 アリィは返事をすると手じゃなくて腕を組んできた。

 手じゃなくて腕だったか。

 でも、アリィの喜ぶ顔が見れて良かった。

 なんだかんだ言ってアリィは可愛いし、好きだ。

 性格も芯がしっかりしているし。

 まぁ、多少気の強いところもあるが……。


 でも、なんだかんだ言って俺はアリィが好きだ。

 この笑顔の為ならどんな事でも頑張れるだろう。

 ……ふっ、俺らしくないな。

 ハルにあてられたか?

 まぁいい。

 俺もたまにはこうやってアリィと二人っきりでゆっくりしたかったからな。

 いつまでもアリィが横にいてくれるように頑張らないとな。

 俺とアリィは腕を組みながら歩き出した。

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