表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/494

間話 デート

 「急に出て行っちゃったからビックリしたよ」


 俺は今シャーリーとデート(?)中である。

 というのも、明日の討伐隊参加に向けて必要な物の買い出しとなったんだけど、俺が荷物を持つというか異空間に収納するから俺が買い出し班、そしてお目付役にシャーリーという風にアリィが勝手に決めた。

 おそらく……いや、確実にわざとだけど今回は許そうと思う。

 なぜなら、俺も嬉しいからだ。

 おおかた、食材等の買い出しも終わり、後は夕方にロイ達が宿屋に帰ってくるまで特に予定もない。

 ちなみに後の四人は街を散策しながらゴルゴーラ教について聞いて回るらしい。

 だから、今はシャーリーと二人、街を散策しながらゴルゴーラ教について聞いて回っている。

 名前を知っている人は何人かいたけど、特に詳しくも知らず、ゴルゴーラ教は表立って、目立った事はしてないようだ。


 「ゴメンゴメン! せっかくギルド長に会えたんだからゴルゴーラ教について聞いてみようと思って」

 「そうだね、確かにギルド長さんだったらいろんな事知ってるもんね」


 ギルドは世界中にある為、いろんな情報が集まり、各ギルドで情報を共有している。

 だから、ゴルゴーラ教の事も分かると思ったんだけど……。


 「まぁ、分からないものは仕方ない! ゴルゴーラ教の事はロイ達が聞いて回るって言ってたし、俺たちは明日の討伐に向けての買い出しを頑張ろうか」

 「そだね! 私が頑張らないとこの街に被害が出るかもしれないもんね!」


 シャーリーは両手を握りしめ、気合い表す。

 ……やっぱりシャーリー可愛いな。

 俺はそんな姿を見ながら自分の彼女に見惚れていた。


 「ハル君、どうしたの?」

 「い、いや、何でもない! それよりシャーリーお腹空かないか?」

 「うーん、確かにちょっと空いたかも」


 シャーリーはお腹を押さえながら言う。

 ……やばい。

 俺はどんなシャーリーの仕草でも可愛く見えてしまう!


 「じ、じゃぁ何か食べようか?」

 「うん! ハル君のおごり?」


 シャーリーは微笑みながら俺に聞いてくる。

 冗談で言ったんだろうけど俺はシャーリーの為なら何でも買います!


 「もちろん! 何食べたい?」

 「えっ? 冗談で言ったんだけど……」

 「いいからいいから! 今日はおごるし行こう!」


 俺はそう言ってシャーリーの手を引っ張る。

 ……あっ!

 ヤバイ!

 また、やってしまった!


 「ぅ、ぅん」


 シャーリーは恥ずかしそうに返事する。

 ここまできたら……。


 「もう俺たち付き合ってるだろ? 行こう!」


 俺はそう言ってしっかり手を握り直す。

 我ながら末恐ろしい行動だ。

 鼓動が早くなり、手に汗をかきそうだ。

 止まれ止まれ、俺の鼓動と汗よ!

 あっ、鼓動は止まったら死んじゃうからほどほどに遅くなれ!


 「……ぅん!」


 俺が心で念じている間にシャーリーは手を繋ぎ返してくれた。

 良かった!

 どうなんだろう?

 俺とシャーリーの距離はちょっとずつ縮まっているのかな?

 そんな事を考えながら、俺とシャーリーは手を繋いで食事に向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ