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第六十七話 『あれ』

 「はい、こちらは大丈夫です。明日にはシーレント王国に着く予定です。そちらは…そうですか。了解です。では、また」


 「それって本当に凄いよね?」

 「さすがハル君!」

 「ハルもなかなかやるじゃない」

 「本当にハルって常識外れというかなんというか……反則だな」

 「ふん、道具に頼るとは情けない奴め」


 俺の手に握られているモノ(・・)に対してみんなが口々に感想を述べる。

 どれを誰が言っているかは分かると思うけどなぜかソニンは俺にだけは上から目線だ。


 このモノ(・・)は『エターナル・ログ』の知識にあった『機械』を再現したものだ。

 前の戦争で使ったら良かったと思ってたものがこんなに早く使い道が来るなんて…。

 これは『携帯電話』略して『ケータイ』と呼ばれるものだ。

 動力を得て、魔力を飛ばし魔力を通じて会話する。

 知識の中での最新のものは、動力は電気というものらしいけど、この時代にはないので一世代前の魔石を動力にしたタイプのをこっそり作っていた。

 なぜ、魔石から電気になったかというのは人間が繁栄して魔物が減り、魔石が少なくなったかららしい。

 他にも、ルイーズさんと修行している時に空いてる時間でいろいろ作ってみてた。

 それらは空間魔法を使い、異空間にいろいろしまってある。

 『機械』はこの時代で使うのは慎重にならないといけない。

 なぜなら、悪用されるかもしれないからだ。

 まぁ、俺にしか取り出せないし作ったものはそのままにしてある。


 アースハイト王国を出発する時、俺はもしアースハイト王国とイストニア帝国に危険が迫ったらと考え『ケータイ』をロイのお父さんとレドニンに渡した。


 そして試しに使うと、


 「なんじゃこりゃゃゃゃゃ!!!!!」

 「はぁ〜…僕は死後の世界にいるのでしょうか?」


 って驚かれた。


 これは戦争時に悪用というか、情報が瞬時に伝わる事でいろいろマズイからという事で、トップシークレットになり持っているのはロイのお父さんとレドニンと俺だけとなっている。

 もし、誰かに渡す時は相談して欲しいと言われた。

 一連の騒動と今回の『ケータイ』の件で、正式に同盟が結ばれ、アースハイト王国とシーレント王国、長年の宿敵イストニア帝国は友好国となった。

 秘密の共有ってやつだろう。

 まさに『ケータイ』は二つの意味で両国を繋ぐのに一役かったらしい。

 ちなみにシーレント王国にも渡す手はずになっている。


 「まぁ便利だしいいだろ?でもやっとシーレント王国に着くな」


 本来なら馬車で3日程度のところ5日かかっている。

 アースハイト王国とシーレント王国結ぶこのアーレ街道は両国により見回りが行われ、道も整備ており、盗賊や山賊といったものがほとんど出ず、さらに魔物もほとんど出ないので安全な道だ。


 最初は魔力操作か身体強化でもしてさっと行こうと思ったら、


 「そんなのダメよ! せっかくの旅行(・・)でしょ? 道中も楽しまないと!」


 とアリィが言った。


 いやいや、断じて旅行(・・)じゃありませんから!

 まぁ、実際はアリィの意見で決まったんじゃなくて、魔力操作は男連中しか出来ないし、身体強化を使って走って行く方法どちらにしてもよく考えたら現実的でなかったし、禁術のゲートは一度行った場所しか使えない。

 それにロイのお父さんからみんなが驚くといけないから常識的な方法(・・・・・・)で行ってくれと言われた。

 まるで俺たちが常識的な考えじゃないみたいで不満だ。

 まぁそれにプラスして、道も安全だし親交を取りなさいとの事なので馬車で行く事になった。

 でも、何故こんなに遅くなったかというと別の理由があった。


予定より長くなり、区切りがつかなかったので分けて書く事にしました!

申し訳ないですm(_ _)m

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