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第六十五話 新たな魔力操作!?

 「アリィ……すまない。でも、このまま放置していたらきっと大変な事になる。だから分かって欲しい」


 ロイはアリィの説得にかかる。

 しかし、そのまま終わるはずもなく……。


 「嫌! もうロイ君が危険なとこに行って待ってるってのはツライの! 心配なの!」


 案の定、アリィはロイの説得に素直に応じない。

 首を振りながらロイの話を拒否する。

 俺はシャーリーの方を向く。


 「……」


 これはキツイ!!

 シャーリーは無言で俺の目を見ながら目を潤ませ、言葉ではなく目で訴えかけてくる。

 俺はシャーリーの目を見る事ができない。

 なんだこの後ろめたさは……。


 「どうしてもって言うなら私もついて行く!」


 出た!!

 アリィの口から必殺の言葉が出る。

 ロイはどうでる!?


 「い、いや、やっぱり危ないところに連れて行くのはー……」

 「危ないならなおさら心配だから待ってるのは嫌!」

 「で、でも、アリィに万が一の事があったらー……」

 「ロイ君が守ってくれるでしょ?それにロイ君とハル君の近くが一番安全だと思うけど?」

 「それはー……」

 「確かにそれは一理あるかもしれー……しまった! いや! なんでもない!」

  ……勝負あり!

 ロイのお父さんはいらない事を言ってしまったと、手で口を塞ぎ目を泳がせている。

 まぁ考えようによっては、俺とロイの近くが安全かもしれないけど危険に合う回数も増えてしまうと思う。

 残るは俺!

 頑張らなくてはー……。


 「……」


 ……無理です。

 シャーリーの涙を浮かべた上目遣いの前では何も言えません。

 アリィとシャーリー、まさか言葉と眼力に魔力を纏わせる方法を考えついたのか!?

 そんなの『エターナル・ログ』の知識にもないのに!?


 かくして男三人は女性二人の前にあえなく撃沈。

 しかし、最後の最後の反撃でロイのお父さんが二人の事は一存で決められないからアリィは両親に、シャーリーはお兄さんに許可を得るようにと言い、僅かな希望をシーレント王国に託した。


 ちなみにイストニア帝国三兄弟は呆気にとられ一部始終をポカーンと眺めていた。



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