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第五十ニ話 決戦前夜

 それからアースハイト王国は戦争の準備に入った。

 食料の備蓄、隊の編成、指揮系統の確立……いろいろ準備している間にイストニア帝国が動き出したとの事で俺たちは軍と一緒にセガール平原に向かった。

 そして、ついにセガール平原でイストニア帝国と対峙する。

 アースハイト王国がセガール平原に到着するのに合わせたかのように双方共、夕方に到着した。

 相手は緑を基調とした旗を掲げ、西側に陣取っている。

 対するアースハイト王国は赤を基調とした旗を掲げ東に陣取る。

 先程、イストニア帝国から降伏勧告の使者が来たけどアースハイト王国は拒否。

 その文を持って使者は帰って行った。

 戦いが始まるのは明日だろう。


 夜、俺は寝つけずにテントを抜け出した。

 そして、近くの岩に腰をかけた。

 空には俺の心の内とは裏腹に星がキレイに輝いてる。

 明日の今頃はどんな状況になっているだろう。

 無事成功するのだろうか。


 「寝れないのか?」


 振り向くとロイもテントから出て来ていた。


 「まぁな。ロイもか?」

 「まぁそんなとこだな」


 そう言ってロイは俺の横に腰をかける。


 「ハルとこうして二人で戦いに出るのはダンジョン以来だな」

 「そうだな。あの時は人助けしてダンジョン抜けるの遅くなって大変だったな」

 「まぁな。あの後見張りが厳しくなってなかなか抜け出せなかったしな。ちょうどその時、ルイーズさんも彼女とケンカしててな。おかげでこっちに矛先が来てルイーズさんにも見張られて……あれは無理だった」


 ロイが遠い目をしている。

 ルイーズさん相手ではさすがに無理だろう。

 でも、ルイーズさん八つ当たりって……。


 「まぁハル。あの時みたいに二人で人助けしようじゃないか。俺たちにしか出来ない事だろう?」


 ロイは俺の気持ちを汲み取っているのかもしれない。

 俺たちにしか出来ないならやるしかない。


 「あぁ! やってやろう! それにシャーリー達の事もあるしな」

 「そうだな。泣かせてまで行くんだからここで失敗したら男じゃないな」


 あの二人に心配までさせて実行するからにはミスは許されない。

 俺とロイは成功を誓い、眠りについた。

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