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第四十八話 怪しい雲行きです

 俺の誕生日から一ヶ月。

 毎日平和な日々を過ごしている。

 四人で魔法の訓練したり遊んだりロイと模擬戦したり……毎日充実した日々を送っている。


 ちなみに俺の誕生日の翌日、目が覚めたシャーリーは俺に、


 「わ、わたし何か変な事言ってませんでした!?」


 ってものすごく焦った様子で聞いてきた。

 あの事を言うのは良くないと思ったので俺は『大丈夫だよ』って答えた。

 シャーリーはそれでも顔を真っ赤にしてもじもじしていた。

 もしかしたら多少の記憶があるのかもしれない。


 一方、ロイとアリィはというと、


 「あ〜よく寝た! あれだけ飲んで二日酔いにならないって私やっぱりお酒強いのかも!」

 「そうだな。俺も全然大丈夫だし、今度はもっと飲むか?」

 「ハル君は二日酔い? 遅くまで寝てて」


 なんてやりとりをしていた。

 俺が寝てから解毒魔法をかけてあげたからだというのにこいつらは……人の苦労も知らずに。

 一回解毒魔法かけずに、放置してやろか?

 俺は実はあの後、お礼をかねてみんなに解毒魔法をかけたのだ。

 と言ってもこっそり部屋の中に入るのはマズイのでちょっとアレンジして城全体に行き渡るようにして、かけたんだけど。

 その後、片付けしたりして寝るの遅くて、翌日起きるのが遅かった。

 だから、二日酔いではない。

 ちゃんとお礼を込めていろいろしてただけだ。

 でも、俺は何も言わなかった。

 恩着せがましく言うのもあれだし、ロイ達もいろいろ準備とかしてくれたし感謝してるしね。

 ちなみにシャーリーはそれから一週間くらいぎこちなかった。



 「さぁ〜ロイ、今日は何しようか?」

 「そうだな。模擬戦でもするか?」

 「「ダメです!!」」


 見事二人に揃って反対された。

 まぁ魔力制御・操作が出来るようになってから戦闘は激しさを増したし。

 どうしようかと考えてると兵士が早馬で帰ってきた。

 何か嫌な予感がする。

 早馬に乗った兵士が門番に止めらた。


 「どうしたんだ!?」

 「大変だ!! イストニア帝国が動き出した!!」

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