第四百五十八話 ゴルゾーラとの戦い その10
「それはこっちのセリフだ……来い!」
そう言ってゴルゾーラは構える。
対する俺たちも再度臨戦態勢に入った。
「ロイ、ウィル、ラート、アリィ、ルル!! 俺が時間を稼ぐ! 今のうちに精霊達と準備を!」
今のゴルゾーラ相手では普通に戦っていては勝ち目はない。
勝てるとすれば、精霊と契約したみんなが使う技しかない。
「いや、いくらなんでもハル一人で今のゴルゾーラ相手はーー」
「大丈夫です! 私がハル君をフォローします!」
そう言ってシャーリーが俺の隣に立つ。
「シャーリー……」
「大丈夫、私もアテン様の加護を受けてるんだから」
「……分かった。でも、無理はするなよ」
俺の言葉にシャーリーは頷く。
「ん?」
「勘違いするな。俺は俺のやるべき事をやるだけだ。それはずっと変わってない」
シャーリーに続いて俺の隣にクロードが並び立つ。
「……そっか」
そうだ、こいつもこいつで背負ってるものがあるんだもんな。
「ハル! 私に手間取らせないでよ! 一応後ろで構えとくけど!」
振り返るとソニンが俺たち三人と五人の間に入って構えている。
……こいつは最後まで変わらないな。
「あぁ! 任せとけ! ……行くぞ!」




