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第四百四十六話 失われた大陸 その5
「私は今気分がいい」
ゴルゾーラはほり投げたクロードを含め、俺達を見回しながら言葉を口にする。
「私は自分を取り戻した。かつて、戦いによって封印された肉体を。ついに私は自分の肉体を取り戻したのだ」
そう言ってゴルゾーラはニヤリとする。
「……どうやって封印を解いた?」
「それは簡単な事だ。おまえの父ファランと母ララは我が身に宿るオーラと反対……聖なる力で封印した。私はそれに対抗する為に、聖なるオーラを弱め、邪悪なるオーラ……負のオーラを集めたのだ」
「まさか……それでサラージ王国をあんな風に!?」
「そうだ」
「っ!? クロード兄ちゃんやめるっす!!」
「離せラート!!」
今の話を聞いたクロードが再度ゴルゾーラに飛びかかろうとするのを、ラートが必死に止める。
「そう言えばおまえの家族もいたんだったな。私に協力をしてくれて助かった」
「おまえーーっ!!」
「そうそう、他にもいたな。霊峰フォルクレストを血で染め、聖なる力を弱めてくれた奴とか」




