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第四百三十九話 サラージ王国 その3
「うっ……」
「大丈夫かシャーリー!?」
あまりの光景にシャーリーは気分が悪くなったようだ。
見ると、アリィやソニンの顔色も優れない。
「……うん、大丈夫。でも、なんでこんな酷い事を……」
あいつらがなんでこんな事をしたのか?
それは分からないけど、ゴルゾーラの封印を解くのに必要な事だったのだろう。
目的は達成されたって言ってたし。
「……これ以上こんな事させない為にも奴を止めないとな」
「そうだな。でも、失われた大陸ってどうやって行くんだ?」
「失われた大陸か……サラージ王国がこの状況ではここから船は出せない。行くとすればシーレント王国から船でだが、どれくらいかかるかは……」
「そうか……」
そんなに時間をかけていられない。
かと言って空間魔法を使うリスクは高い。
それにみんなを巻き込むわけにはいかない。
後は空だけど空を飛べるのは俺一人……。
「じゃぁ俺が一人でーー」
「バカ言うな!!」
「無茶言わないで!!」
「でも、他に方法がないじゃないか!?」
「それは……」
『我ガ力ヲ貸ソウ』




