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第四百三十二話 対カルザル その16
「ぐぉおおおお!!」
光の中からカルザルの声が聞こえる。
いったいどうなっているんだ?
すると、光が晴れ中からカルザルが姿を現わす。
「っ!?」
「俺はいったい……?」
姿を現したカルザルは地面に伏せていて、髪の色が紫ではなく、黒色になっていた。
魔人化が解けたのか!? それにあの髪色は俺と同じ……。
「あなたの心にある闇は払いました。でも、一度魔人化した体。もうすぐ消えるでしょう」
シャーリーはカルザルへと告げる。
心にある闇を払う? 創造神アテンはそんな力まであるのか?
「そうか……」
「なぜ、魔人化したのです?」
佇む男にシャーリーは歩み問いかける。
カルザルは何をするでもなく、シャーリーを見上げ、そして口を開いた。
「……あなたたちなら話してもいいだろう」




