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第四百二十九話 対カルザル その13

「そんなバカな……」


 カルザルは漆黒のオーラが消えた事に動揺して動きが止まる。

 シャーリーがやったのか? ……いったい何が…………?


 俺が何が起きたのか思案してシャーリーの方を向くと、シャーリーはニコッとして俺に微笑む。


「ハル君、大丈夫?」


 そして、シャーリーは近付いてくる。


「あ、あぁ、ありがとう」

「良かった、これでちょっとはハル君に恩返しできたかな?」

「えっ……? 恩返しって……シャーリー記憶が戻ったのか!?」

「うん、さっきね」

「そっか! それは良かった!」

「ゴメンね、ハル君。記憶なくなってて……」「ううん、シャーリーは何も悪くないさ。でも、本当良かった」


 シャーリーに記憶が戻った……本当良かった。


「貴様何をした!!」


 俺とシャーリーが話していると、カルザルが叫んだ。

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