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第四百二十七話 対カルザル その11
振り返ると、動けない俺に向かってカルザルは近付いて、俺を見下ろす。
どうやらシャーリーを狙っていたみたいだけど、カルザルは動けない俺に狙いを変えたみたいだ。
シャーリー今のうちに逃げてくれ……。
俺はカルザルの意識がシャーリーに向かないようにカルザルを見据える。
「……安らかに眠れ」
カルザルはそれだけ呟くとレーヴァテインを振り上げる。
くそ、俺はここで死ぬのか……みんなゴメン……そして、シャーリー……。
でも、せめてこいつだけは道連れにする!
俺は動けない身体で最後の抵抗でエターナル・ログの中にある禁術を使おうとした。
その時だった。
「な、なんだ!?」
眩い光が辺り一面を覆う。
そして、その光景に驚いたカルザルが声を上げ、俺は光が発生した後ろを振り返る。
すると、そこには金髪の女性がいた。




