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第四百二十六話 対カルザル その10
カルザルの剣がシャーリーへ向かって振るわれる。
シャーリーは恐怖のあまりか、動く事も出来ずに目を見開いてカルザルを見ている。
くそっ! 間に合え!!
「シャーリー!!!!」
俺はシャーリーを救うべく、地面を思いっきり蹴ってシャーリーに飛びかかる。
「グハッ!」
「ハル君!?」
間一髪のところで俺は間に合いシャーリーとカルザルの間に入る事が出来た。
でも、その代償として俺は背中にカルザルの一撃を喰らう。
くそ、思ったよりダメージが大きくて動けない……。
「シ、シャーリー逃げろ……」
俺は痛みを堪えて言葉を振り絞る。
満足に動けない以上、カルザル相手には分が悪いだろう。
シャーリーだけでも……。




