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第四百十二話 対魔人化ルイーズ その6
俺は、アリィの水竜によって身動きが取れない師匠に向かって一気に肉薄する。
すると、その瞬間に水竜が弾かれ中から師匠の姿が現れる。
「うぉぉおおおお!!」
しかし、アリィが作ってくれた隙、俺の動き出しが早かったのもあり、師匠の体制が整う前に俺の剣が師匠に向かって振るわれる。
このままいけるか……?
躊躇うことなく、振るわれた剣は師匠の顔間近で阻まれる。
くそ、やっぱりそんな簡単にはいかないか……。
あと数センチといったところで、師匠の剣に遮られた俺の剣はそこからビクとも動かない。
しかし、受け流されたり躱されなかったりしなかったところを見ると、師匠にも余裕がないのだろう。
この戦いで初めて先手を取れた。
よし、今しかない!




