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第四百三話 対ダグマル その5
目の前ではクロード兄ちゃんとダグマルが激しい攻防を繰り広げている。
アルフォンソ家を陥れた……そして、クロード兄ちゃんはその陥れたダグマルを狙っている……まさか!?
「アルフォンソ家の生き残り……今ここで始末してくれる!!」
ダグマルは漆黒の矢を無数に発生させ、クロード兄ちゃんめがけて放つ。
「岩の盾!」」
何か仕掛けくると思った俺は、すぐさま詠唱省略してクロード兄ちゃんの周りに岩の壁を出現させ防ぐ。
「なに!?」
「ラート邪魔するな!!」
ダグマルは驚き、クロード兄ちゃんは俺に邪魔するなと言ってくる。
でも、クロード兄ちゃん……。
「やっぱり俺のこと覚えててくれたんっすね!」
俺の言葉にクロード兄ちゃんは罰が悪そうに無言で顔を背け、ダグマルへと向き直る。
それでもいい。クロード兄ちゃんは魔人化してもクロード兄ちゃんだった。
よし、反撃と行くっすよ!




