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第四百一話 対ダグマル その3
俺は一気にダグマルに肉薄すると、ハンマーを振るう。
しかし、ダグマルは俺の動きを読んでか、後方に飛んで避けた。
「甘いっすよ!!」
俺はダグマルに詰め寄る間に、ノームに語りかけ、俺の代わりに魔力を使って魔法を発動させてもらうように頼んでいた。
「くっ……」
ダグマルが、着地するところに合わせ、ノームが突起した岩を地面から勢いよく発生させる。
ダグマルは寸前のところで、魔法を使い空へと逃げようとする。
「だから、甘いって言ってるんすよ!」
これも俺の読み通り、下に意識が行った時に俺は再度ダグマルへと詰め寄って飛んで、ハンマーを上から振り下ろす。
「ぐっ……」
ダグマルは咄嗟に、黒い壁を出現させガードしようとするけど、俺のハンマーは止められず、ハンマーは黒い壁を破る。
もらった!
そう思ったけど、黒い壁を破った先にダグマルはいなかった。
「なかなかの策略だったぞ」
声が聞こえ、振り返るとダグマルが手に黒い魔力を集めていた。




