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第四百話 対ダグマル その2
俺はルルちゃんが頷くのを確認すると、アドルノ工房から持参した自分が愛用しているハンマーを握り直して、ダグマルに向かって飛び出す。
「行け」
すると、ダグマルが呟くのと同時に後ろにはいた熊の魔物や戦闘狼といった魔物が俺に向かってくる。
この数は多いな……さて、どうするっすかね?
「世界に宿りし光の精霊よ。我、汝の導きによりこの命を捧げる。その誓いの代償に我に力を与えん。聖なる浄化!」
俺がどうやって対応しようかと思っていると、後ろからルルちゃんの詠唱が聞こえ、俺の前に淡い光が発生する。
『グォォオオオ!!!』
その光が、魔物達を包む込むと魔物達は呻き声を上げて、黒い霧となって消える。
「ルルちゃんナイスっす!」
俺の目の前に、ダグマルまでの道筋が見える。
さて、一気に行くっすよ!




