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第三百九十一話 ゴルゾーラ教との対峙
「やはり来たか……」
「大司教様の邪魔をするなら排除しないといけない」
「忙しいのに、面倒くさい奴らですね」
「……」
俺たちが近づくとゴルゾーラ教の司教達とルイーズさん、それにダグマルが操っているであろう、戦闘狼や熊といった魔物が待ち構えている。
ダビドはこの前みたいに魔人化した人間は連れていなくて、ルイーズさんだけが隣にいる。
どうやら、自我を持ったまま魔人化させるのは難しいのか他にはいないようだ。
本来ならルイーズさんもある程度自我があるはずなんだろうけど、特別な方法を用いたのか精神魔法で強力に洗脳されているのか声も発しない。
「ここを素直に通してくれって言って無駄そうだな」
「ふん、当たり前だろう。我らは大司教様の為に存在するのだ。大司教様に仇をなすものを通せん」
「なら、近づくで通してもらおう」
ウィルはそう言って剣を構え、それに見習ってみんなあらかじめ決めていた戦闘態勢をとる。
「俺たちはおまえ達の好きなようにはさせない! 行くぞ!」
「やれるもんならやってみろ!!」
そう言葉を交わすと同時にゴルゾーラ教との戦いが幕を開けた。




